「東京世界陸上を目指します」最速チーム“Ggoat”の合宿に密着！ 日本選手権王者・鈴木芽吹の野心「10000mの記録を出して、マラソンを走りたい」 

「僕の意識が変わったり、結果を出せるようになったのは、チームに強い先輩たちがいるからです。田澤さんはずっと見てきましたし、トヨタに入って太田（智樹）さんを見て、勝つのは難しいなと思いました。

　日本選手権も太田さんと葛西（潤・旭化成）さんだけを見ていました。今回は勝てましたけど、ふたりに勝つためには、ふたり以上に勝ちたいという気持ちと競技力が必要。でも、自分はまだまだ足りない。だから、もっと頑張ろうという気持ちになるので、そういう存在が僕にとってはすごく重要です」

　日本選手権の10000mは、そういう“勝ちたい気持ち”が溢れたレースだった。レース後、鈴木は「今日勝てなければ一生勝てないと思った」と涙ながらに語ったが、そのくらいの覚悟を持ってレースに臨んだということである。

目指すのは世界

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　日本を制した今、鈴木が目指す先は、世界だ。それがGgoatに入り、トレーニングしている理由でもある。

「東京の世陸（世界陸上）に出たいです。ただ、仮に出られたとしてもボーダーなので、世界とのとてつもない差を感じるでしょう。でも、その差を経験したいです」

　トラックの内と外では、得られるものに天地ほど差がある。東京でその経験が得られることを願わずにいられないが、同時に鈴木には“すべきこと”がある。

「10000mは26分台、5000mは12分台を出さないといけないと思っています。5000mはともかく、10000mの26分台はちゃんと準備すれば絶対にいけると思っているので、それが今年最大の目標です。また、トヨタにいる以上、（ニューイヤー）駅伝も1年で絶対に外せない試合です。1年に一度20キロを走ることであーだこーだ言っているようでは、世界で走れるような選手になれないと思うので、チームに貢献するためにしっかり走りたいと思っています」

早くマラソンを走りたい

　鈴木は、その先も見据えている。

「マラソンをやりたいです。もともとトラックはあまり好きじゃないので、マラソンを早く走りたいという気持ちはあるんですが……まずはさっきの目標タイムを超えてからですね」

　Ggoatで足を磨き、自分らしさが全開している今、その扉を押し開けるのは決して難しいミッションではない。

〈全4回の2回目／大八木弘明総監督編につづく〉

#3に続く

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#4

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#3

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#2

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#1

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