「東京世界陸上を目指します」最速チーム“Ggoat”の合宿に密着！ 日本選手権王者・鈴木芽吹の野心「10000mの記録を出して、マラソンを走りたい」 

　レースや練習においても、海外は刺激しかないという。

海外強豪選手から受ける刺激

「前にアルバカーキに行った時は、（パリ五輪男子1500m銀の）ジョシュ・カー（イギリス）選手がいました。練習を見ているとスピードが違うし、細いけど体格がしっかりしている。

　でも、実際に会って一番驚いたのは、人間性です。練習の終わりにカー選手と一緒に写真を撮らせてもらったんですが、対応がすごく優しくて感動しました。僕はそういう時に、けっこう嫌な顔をしてしまったりすることがあるので……世界で結果を出している選手は人としても素晴らしいなと思いました。

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　そういう選手に日常的に会えるのは海外ならではですし、練習はもちろんレースやいろんな部分で刺激を受けられるので、僕にとって海外合宿は欠かせないです」

　陸上選手が成長するためには、ただ走っていればいいというものではない。何か新しいものや刺激を入れていかないと、行き詰まってしまう。常に様々なことをインプットし、それを求められたり、再現できたりすることで自分のものになり、成長できる。鈴木にとっては、その場が海外であるということだろう。

実は「ひとりが好き」なタイプ

大学時代はキャプテンとしてさまざまに気を配っていたが、もともとはそういうタイプではない、という鈴木　©Yuki Suenaga

　合宿期間中は、練習以外の余白の時間もけっこうあるものだ。鈴木はGgoatのメンバーと常に顔を合わせているので、「練習以外は一緒にいなくてもいいかな」と笑う。「ひとりが好き」なので、部屋で動画を見たり、友人に電話をするなどリラックスして、ひとりの時間を楽しんでいるそうだ。

　大学時代にはキャプテンとして全方向に視線を配り、いろんな人とコミュニケーションを取っていたが、その姿とはちょっと異なる。

「それは、求められていたのでやっていただけで、もともとはそういうタイプじゃないんですよ（苦笑）。今は自分のことだけに集中できるのでラクだなぁと思います」

　大八木総監督との関係に、大学時代と変化はあるのだろうか。

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