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「東京世界陸上を目指します」最速チーム“Ggoat”の合宿に密着！ 日本選手権王者・鈴木芽吹の野心「10000mの記録を出して、マラソンを走りたい」
posted2025/05/31 11:06
日本選手権10000m優勝、5月27日にはアジア選手権でも銀を獲得。着実に力を増している鈴木芽吹に“Ggoat”での切磋琢磨について聞いた
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
Shiro Miyake
駒澤大学に箱根駅伝4連覇をもたらした名伯楽・大八木弘明総監督が昨年から立ち上げた精鋭ランナーによるプロジェクトチーム、Ggoat。彼らの合宿に密着し、選手、大八木総監督に連続インタビューを試みた。続いては、駒澤大3年時には大学駅伝3冠を果たし、4年ではキャプテンも務めた鈴木芽吹に聞く。〈全4回の2回目／つづきを読む〉
長野県菅平高原の陸上競技場——。
その日は気温9度、北風が強く吹き、体感温度は6度以下になっていた。そんな環境下で鈴木芽吹は、1km8本、400m2本、200m1本のポイント練習をこなした。1kmの400mは67秒前後、200mのリカバリーでつないでいたが、猛烈な逆風にも負けず、安定した走りを見せた鈴木からは「設定通りにやり切る」という強い意志が垣間見えた。
「日本選手権で勝ちましたし、この厳しいコンディションでの練習もタレないですからね。芽吹は、強くなりましたよ」
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練習を見ていたGgoatの大八木弘明総監督は目を細めて、そう言った。
田澤廉のあとを追って
鈴木は、トヨタに所属する今もその大八木総監督に指導を受けている。
「大学3年の時、『どうするか自分で決めなさい』と監督に言われたんですけど、実業団で走るか、駒澤大でやるかすごく悩みました。監督と田澤（廉）さんとやりたい気持ちはあったんですけど、自分にあまり自信が持てなくて……。
やると決めても田澤さんみたいに結果を出せるかどうかわからないですし、出せないと意味ない。そうなるのがすごく嫌だったんです。田澤さんに相談した時、『そういう心配があるかもしれないけど、芽吹なら絶対に大丈夫だよ』って言ってもらえたのが大きかったですね」
最終的に、自分の素直な気持ちに従い、大八木総監督と田澤と一緒にやる決心をした。
