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日本代表メンバーに異変「森保監督が“個人的な思い”を語った」佐野海舟の招集だけじゃない“論点”…「驚きの選出」18歳・佐藤龍之介とは何者か?
posted2025/05/27 17:03

5月23日の記者会見。日本代表の森保一監督はいつになく真剣な表情で「佐野海舟の招集」について語った
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戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
JIJI PRESS
すでにW杯予選を突破したメリットを、無駄なく生かしている。
6月5日にオーストラリアとアウェイで、10日にインドネシアとホームで対戦する日本代表のメンバーは、これまでと大きく異なるものだ。実質的な消化試合ということを踏まえ、森保一監督は「これから先のことも見据える」とした。
佐野海舟の招集に至った「3つのポイント」
24人のフィールドプレーヤーのうち、初招集は7人を数える。国際Aマッチ出場数がひとケタの選手も11人だ。「チーム力を上げるためにも、勝利にこだわりながら選手層を厚くしていきたい」との意向を、指揮官は27人の招集メンバーに反映させたのである。
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そうしたなかで、主将の遠藤航と久保建英、長友佑都と鎌田大地らのコアメンバーも名を連ねる。出場数の少ない選手、初代表の選手ばかりを並べると、チームとしての機能性が損なわれてしまう。一人ひとりの力を、見極めることが難しくなる。ここまで構築してきたチームのコンセプトを保ち、新戦力のテストをスムーズにするためにも、遠藤らの主力選手は必要だったのである。
27人のメンバーでは、佐野海舟のおよそ1年ぶりの代表復帰が注目されている。この24歳は昨夏にドイツ・ブンデスリーガのマインツへ移籍し、加入1シーズン目から揺るぎない地位を確立した。ピッチ上でのパフォーマンスを見れば代表復帰は遅いくらいだが、昨年7月に不同意性交容疑で逮捕され、その後に不起訴処分となったことで、ここまで招集を見送られてきた。
23日の記者会見で佐野海舟について問われた山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、「非常に大切な質問だと思います」と切り出し、3つのポイントをあげた。「相手の方と話し合いをして謝罪をしている。本人が深く反省している。不起訴処分となり、刑事事件として罪に問われていない」ことから、招集に至ったと説明した。