「エンドウ移籍あり？ なし？」リバプールサポと“遠藤航の去就”電車で本音討論「プロ中のプロ」「来季もいて」「でもクラブは利益を…」 

　優勝決定から1週間が経っていたチェルシー戦後には、「少ないチャンスでも、しっかり結果を残し続けることでチームに貢献したのはありますけど、別にずっとスタメンで出ていたわけではないみたいな、その悔しさはもちろんある」とも言っていた。

「今夏の移籍あると思う？」とサポに聞くと…

　続くアーセナル戦、試合展開が遠藤の出番を奪った。リバプールは前半20分から2分間で2点のリードを奪ったものの、ハーフタイムを境にアーセナルも奮起し、2－2の同点となる。5人目のサブとしてベンチを出たMFは、攻撃的なハービー・エリオットだった。交代した相手は「新体制での6番役」のライアン・フラーフェンベルフ。守勢を強いられた後半、フラーフェンベルフが効いているようには見受けられなかったが、遠藤の早期投入はなかった。

　試合後、リバプールの選手はミックスゾーンではなく、監督の許可を得て自分たちで企画した、ドバイへの優勝記念旅行へ足を急がせなければならなかった。1時間ほど待っていた間、耳に入ってきたのは、キャプテンとして記者陣の取材に応じたファン・ダイクの「ピッチに立つ資格のある選手は多いし、誰を選ぶかは自分が決めることではないから」という一言。今季限りでの退団が発表され、レアル・マドリー入りが濃厚とされるアレクサンダー・アーノルドの途中出場にでも話が及んだのだろうが――筆者は、ベンチのままだった遠藤の来季が気になった。

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　そこで、再びファンの意見を聞いてみることにした。夕刻開始の試合だったため、ホテルを予約していた近郊の街まで30分弱の電車内で――日本代表キャプテンのMFについて「今夏の移籍はあると思うか？」と。

　隣同士になった年配のサポーターは、こう答えてくれた。

「年齢的に、長期展望に含まれる選手ではないからなぁ。移籍金も、あまり高くはなかったはずから（32億円弱）、それなりのオファーがあれば、クラブが利益を取る可能性はあるような気もする。残ってもらいたいがね。チームの一員としては、非の打ち所がない選手だから」

エンドウ…来季もいてほしいし、信じている

　今度はエリオットのユニフォームを着た若者と立ち話になった。

「クラブが売りたがるっていうより、エンドウ次第じゃない？ 出場機会が増えそうにないなら、移籍先は見つかるはずだから」と、“エリオットくん”は続ける。

「最近は、よく彼のボール捌きに驚かされる。チェルシー戦でも、しょっちゅう展開に絡んで、半身で受けて持って上がったり。監督が代わって、そういうプレーを練習でもやることが増えているんじゃないかな。

　あの試合、僕の中ではエリオットにがっかりさせられた。スタメンで期待していたのに、最後まで存在感がなくて、エンドウとは正反対。彼（遠藤）には来シーズンもいて欲しいし、いてくれると信じている」

　そんな遠藤とリバプールはアンフィールドでの最終節クリスタル・パレス戦で、スロット体制1シーズン目を締め括った。

　プレミア王者にトロフィーとメダルが授与される、今季最後のホームゲーム。第34節での優勝決定を前に「ピッチに立っていたいと思っていた」と語った遠藤は、味方の退場処分で10人かつ1点ビハインドの状況で投入されることになったが、そこから1－1に追いつくドロー決着に貢献した。

　そしてセレモニー直後、本人の口から“来季への決意”が語られた――。〈つづく〉

#2に続く

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