ボクシングPRESSBACK NUMBER

「フェザー級が限界」発言の井上尚弥…5階級制覇へ“最後の障壁”ニック・ボールって何者?「157cmと小柄」でも「異名は“破壊者”」地元・英記者リアル評 

text by

一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2025/05/14 17:02

「フェザー級が限界」発言の井上尚弥…5階級制覇へ“最後の障壁”ニック・ボールって何者?「157cmと小柄」でも「異名は“破壊者”」地元・英記者リアル評<Number Web> photograph by Getty Images

5階級制覇を目指す井上尚弥のフェザー級での相手候補と目されるニック・ボール。地元・イギリスの老舗スポーツメディア記者が語ったボール評は?

 その一方で、より現実的かつ話題性のある相手として浮上しているのが、WBA王者のニック・ボールだ。2024年、サウジアラビアで開催された「リヤド・シーズン」の興行で好パフォーマンスを披露し、一気に評価を高めたイギリス人ボクサー。井上自身も昨年からサウジのボクシング界と提携を結んでおり、両者の対戦交渉がスムーズに進む下地はすでに整っている。

157cmと小柄だが…異名は「破壊者」

 ボールは身長157cm。フェザー級でも際立って小柄なボクサーだ。だが、そのパンチ力は“ヘビー級”とも評される。「破壊者(The Wrecking)」、「ミニ・マイク・タイソン」の異名を持ち、元ヘビー級王者タイソン・フューリーも「彼がヘビー級だったら、みんな危険だ」とその破壊力を認めている。

 リバプール出身のボールは、6歳でムエタイを始め、14歳までに数々のタイトルを獲得。その後ボクシングに転向し、アマチュア戦績は25戦23勝。プロ転向後は2017年にデビューし、無敗のままキャリアを積み上げてきた。

ADVERTISEMENT

 2022年にWBCシルバー・フェザー級王座を獲得し、国内外で注目される存在となった。当初は国内レベルのファイターと見られていたが、2023年以降にステップアップ。世界ランカーとの連戦で評価を一変させ、ついには世界王者の座に上り詰めた。

『スポーティングニュース』イギリス版のシニア・コンテンツ・プロデューサー、ドム・ファレル氏は、ボールについてこう語る。

<次回へつづく>

#2に続く
「私の予想では9R以降で…」井上尚弥“最後の挑戦”はフェザー級王者? 老舗スポーツ誌の英国人記者が大予想「ニック・ボールの課題はボディ耐性だ」

関連記事

BACK 1 2
#井上尚弥
#ニック・ボール
#ラモン・カルデナス
#ラファエル・エスピノサ
#ムロジョン・アフマダリエフ

ボクシングの前後の記事

ページトップ