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「フェザー級が限界」発言の井上尚弥…5階級制覇へ“最後の障壁”ニック・ボールって何者?「157cmと小柄」でも「異名は“破壊者”」地元・英記者リアル評

posted2025/05/14 17:02

 
「フェザー級が限界」発言の井上尚弥…5階級制覇へ“最後の障壁”ニック・ボールって何者?「157cmと小柄」でも「異名は“破壊者”」地元・英記者リアル評<Number Web> photograph by Getty Images

5階級制覇を目指す井上尚弥のフェザー級での相手候補と目されるニック・ボール。地元・イギリスの老舗スポーツメディア記者が語ったボール評は?

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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 これまで世界で4階級を制してきたボクシング界の“モンスター”井上尚弥。その怪物が最後に狙うのがフェザー級での5階級制覇だ。その対戦相手として名が挙がるのが、イギリス人ボクサーのWBA王者ニック・ボールである。地元、イギリスの記者が語ったその素顔と実力とは。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

 5月4日(日本時間5日)、ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた世界スーパーバンタム級4団体統一王座防衛戦。井上尚弥が挑戦者ラモン・カルデナスを8回TKOで下し、見事防衛に成功した。

 この試合で最も衝撃的だったのは、2ラウンドにダウンを喫したことだったが、それ以上に注目を集めたのは試合後の発言だ。

「フェザー級が限界だ」

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 老舗ボクシング専門誌『ザ・リング』のインタビューでそう語った井上。4階級制覇、そして2階級での4団体統一という史上2人目の偉業を成し遂げた男のキャリアが、ついに最終章を迎える可能性が出てきた。

怪物の最終章…フェザー級の相手候補は?

 フェザー級が自身の限界だと明言した井上。その発言の背景には、階級が上がるごとに体をつくりながら戦ってきた現実がある。

 スーパーバンタム級でも、その過程が決して容易ではなかったことは想像に難くない。もちろん、どんな相手であれ恐れはしない。もっとも、もしフェザー級への転向が現実となれば、初戦の相手選びは慎重に進めなければならない。

 WBO王者ラファエル・エスピノサは、カルデナス戦のアンダーカードに登場。

 プロモーションの関係からも実現しやすいカードだが、その身長はなんと6フィート1インチ(約185cm)……126ポンド級としては異例のサイズを誇る。戦績も27戦全勝(23KO)と圧巻で、初戦の相手としてはリスクが高すぎるだろう。

【次ページ】 157cmと小柄だが…異名は「破壊者」

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