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井上尚弥を“最も苦しめた男”カルデナス「お金がなくて2年前までUberEatsの配達員だった…」29歳の壮絶ボクシング人生、井上尚弥から奪った“衝撃ダウン” 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph bySteve Marcus/Getty Images

posted2025/05/05 17:14

井上尚弥を“最も苦しめた男”カルデナス「お金がなくて2年前までUberEatsの配達員だった…」29歳の壮絶ボクシング人生、井上尚弥から奪った“衝撃ダウン”<Number Web> photograph by Steve Marcus/Getty Images

井上尚弥にTKO負けを喫したが、2ラウンド目でダウンを奪うなど下馬評を覆す善戦を見せたラモン・カルデナス。まさに人生を変える試合となった

――最近の練習場所はカリフォルニアで、ムロジョン・アフマダリエフと同じジョエル・ディアス・トレーナーの指導を受けているんですよね?

RC その通り。以前はサンアントニオで練習していたが、2023年10月以降、カリフォルニアでディアス・トレーナーの元でトレーニングを続けている。イノウエ戦がディアスとコンビを組んで4戦目になる。

――仰る通り、2023年以降、あなたは一気に階段を上がってきました。井上戦も決まり、今ではもう副業はこなしていないんでしょうか?

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RC その通り、生活は以前ほど苦しくはなくなった。おかげで今はボクシングだけに集中できている。それでもこれまでの思いを忘れたことはないよ。ボクシングのキャリアでも、人生でも、浮き沈みがあったことに感謝している。夜遅くまで仕事をしなければならなかった日々、朝早く起きて走り、その後にまた仕事に行かなければならなかった時期がなかったら、イノウエのような王者に挑む今の私は存在していなかっただろうから。

――そう思える理由はどこにあるのでしょう?

RC 楽にうまくいっている時は、多くの人が「これでいい」と思ってしまいがちだ。「もっと頑張らなければ」という感覚がないため、モチベーションを失ってしまうんだ。でも私は、ずっと何かを成し遂げなければならないと感じていた。一生、Lyftの運転手を続けたくはないから、ボクシングで何とかしなければならなかった。だからこそ、ここでリスクを背負い、イノウエ戦という大きなチャンスにかける気になったのだろう。

――それほどの覚悟を背負って臨む5月4日の一戦。あなたの人生はまた変わると信じていますか?

RC そう願っているよ。全力でトレーニングするつもりだ。イノウエとの戦いが簡単な試合にならないことは分かっている。厳しい試合になるだろう。人生で最も厳しい戦いになるのかもしれない。ただ、覚悟はできているし、準備も整っている。世界を驚かせたい。世界に衝撃を与えることが今の私の目標なんだ。

〈初出:2025年5月1日〉

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「リングで死ぬ覚悟がある」井上尚弥に挑む29歳ラモン・カルデナスとは一体何者なのか?「イノウエが私を軽視している、なんて騒ぐつもりはない」
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