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「アズマ(東克樹)や(アンドレ・)ジャクソンのおかげで…」DeNAアンソニー・ケイ“2年目の充実”を支えるもの「日本に来たことは正解でした」 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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photograph byJIJI PRESS

posted2025/05/05 11:02

「アズマ(東克樹)や(アンドレ・)ジャクソンのおかげで…」DeNAアンソニー・ケイ“2年目の充実”を支えるもの「日本に来たことは正解でした」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

昨シーズンは6勝9敗、防御率3.42だったアンソニー・ケイだが、今季序盤は抜群の投球内容で波に乗り切れないチームを支えている

プロ初ヒットで大盛り上がり

 好投を見せている今季、ケイにとって忘れられない出来事があった。それはプロとして初安打を記録したことだ。4月12日のヤクルト戦(横浜スタジアム)、5回裏、先頭打者だったケイは、ピーター・ランバートの投じたチェンジアップをバットの先に当て、一塁ライン際ぼてぼてのゴロだったが全速力でファーストを駆け抜けた。本人は笑顔を見せ、ベンチもファンも大いに盛り上がった。

「記念のボールはまだなにもしていないんですけど、アメリカに帰ったら妻や家族が装飾をしてくれると思います。あのときは本当、ベンチが盛り上がってくれるのを見てとても嬉しかったし、ファンの皆さんも喜んでくれてよかったです。ベイスターズのファンはいつも熱い声援を送ってくれますし、サポートしてもらっているなとすごく実感しています。これからも期待に応えていきたいですね」

「今年は昨年以上の体験をしたい」

 アメリカ時代はいわば流浪の日々であったが、横浜に腰を据えることでメンタルは安定し、ケイはその力をいかんなく発揮している。

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「グラウンドだけではなく、球団の方々が懇意にしてくれて生活の面でも手厚くサポートしてもらっています。妻も来日し、1年間シーズンを通してそばにいてくれる環境なので、それがすごく野球の方にもいい影響を与えていると感じています」

 シーズンはまだ始まったばかりだが、この剛腕サウスポーの活躍が、27年ぶりのリーグ優勝を目指すチームに不可欠なのはいうまでもない。

「今季はもっとアグレッシブに、ゾーンに通すことを意識していきたい。自分ができることをすべて出し切りたいし、チームの勝利に貢献したい。そして昨年経験したこと(日本一)以上の体験を今年はしたいと思います」

 寒さが苦手だというニューヨーカーは、暖かくなっていくこれからの季節、さらにエンジンの回転数を高めていく。

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