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甲子園の風BACK NUMBER
センバツ“ナゾの初出場校”沖縄・エナジックスポーツ高校ってナンだ?「メンバーは全員県内出身」「資格取得にも力を…」その超意外な校風
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沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/03/21 06:01

センバツのベンチ入りメンバーは全員地元・沖縄県出身だというエナジックスポーツ高等学院。その意外な校風とは?
エナジックスポーツは、今春センバツのベンチ入りメンバーは20人全員が県内出身選手だ(※大会前のメンバー登録変更の可能性あり)。部全体を見ると、宮崎や福岡出身の選手もおり、この春の新1年生には県外選手も数名入学予定だという。そうやって少しずつ門戸を広げながらチームの発展を目論む中、目指すのはもちろん日本一だが、神谷監督の胸中にはある思いもある。
「こんな小さな町から甲子園に行って、周囲の方が喜んでくれるのが一番嬉しいんです。昨秋は試合の度に地域のおじいちゃん、おばあちゃんが応援に来てくれたんですよ。これが生きがいとか言ってくれて、わざわざ球場にまで来てくれる。それが嬉しくてね」
地域との交流にも積極参加
学校の近くには公民館など地域の施設があり、エナジックスポーツの野球部員は地域の行事にも積極的に参加しているという。
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「8月は盆踊り大会があってカラオケを歌ったこともありましたし、沖縄相撲大会に出ることもあります。それがすごく盛り上がるんですよ。そうやって、地域の方とコミュニケーションを取ることも大事。そんな方々に喜んでもらえるような結果が残せたら一番嬉しいですよね」
学校の前にある名護市役所久志支所にはセンバツ出場が決まったエナジックスポーツを応援する横断幕が掲げられていた。近くにある倉庫のシャッターにも同じように「頑張れ、エナジックスポーツ学院」という垂れ幕も。
地域を挙げて、温かい声援を背に受ける新鋭校。地域の香りがする“ウチナンチュ”たちが、今春いよいよ立つ初めての大舞台で、歴史の1ページ目をこの手で刻み込む。
