JリーグPRESSBACK NUMBER

「お金で選手を集めるのではなく…」RB大宮アルディージャが“大金を投じた”意外なものとは? クロップが言った「アンフィールドを思い出したよ」

posted2025/02/21 11:46

 
「お金で選手を集めるのではなく…」RB大宮アルディージャが“大金を投じた”意外なものとは? クロップが言った「アンフィールドを思い出したよ」<Number Web> photograph by Masashi Hara

2月15日、RB大宮アルディージャの開幕戦に訪れたユルゲン・クロップ。劇的な勝利に「アンフィールドを思い出したよ」とご満悦だった

text by

戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

PROFILE

photograph by

Masashi Hara

 1999年からJリーグで戦いつづけた大宮アルディージャが、レッドブルの買収によって今季から「RB大宮アルディージャ」へと生まれ変わった。開幕節にユルゲン・クロップが来場するなど大きな注目を集めた同クラブだが、大型補強による改革の道を選ぶことはなかった。いったい大宮はどのように変化し、どんな未来を描いているのか。長くクラブを追うライターの戸塚啓氏が内情をレポートする。(全2回の2回目/前編へ)

「お金で選手を集めるのではなく…」

 J2リーグの会場に、世界のVIPがやってきた。

 2月15日に行なわれたRB大宮アルディージャのJ2リーグ開幕節に、前リバプール監督のユルゲン・クロップが訪れたのだ。レッドブルグローバルサッカー部門責任者に就いた彼は、レッドブル・ブラガンチーノ(ブラジル)、ニューヨーク・レッドブルズ(アメリカ)を視察し、その足で日本にやってきた。

 NACK5スタジアム大宮ではお馴染みとなりつつあるレッドブルサッカー・テクニカルダイレクターのマリオ・ゴメスも、クロップとともに来場した。さらには、野々村芳和Jリーグチェアマンも訪れている。レッドブルのグローバルネットワークの一員となったことで、RB大宮はJ2クラブで破格の注目を集めている。

ADVERTISEMENT

 ただ、ピッチに立つチームにドラスティックな変化はない。

 2月15日に先発した11人のうち、7人は昨年の開幕節にもスタメンで出場している。今シーズンの新加入選手で先発に名を連ねたのは、CBガブリエウとFW豊川雄太のふたりだけだった。

 すでに何度も来日しているマリオ・ゴメスは、「何かを急に変えることはしない」と繰り返し強調してきた。チーム編成についてはこう説明している。

「高い選手を買い集めてチームを強くするといったことは、まったく考えていません。選手の育成を大事にしながら、グローバルなネットワークを生かして世界へ羽ばたく選手をサポートしていく。クロップもお金で選手を集めるのではなく、選手をしっかり育てるクラブであるべきと話しています」

長澤監督も強調「やっていくことは変わりません」

 ピッチ上で展開されるサッカーも、長澤徹監督の就任1年目だった昨シーズンを土台とする。モンテディオ山形を2対1で退けた開幕節後、指揮官はそのサッカーを「第3の立ち位置」と表現した。

【次ページ】 イベント予算は数十倍に…レッドブルのブランド戦略

1 2 3 NEXT
#RB大宮アルディージャ
#ユルゲン・クロップ
#マリオ・ゴメス
#レッドブル
#野々村芳和
#長澤徹
#ガブリエウ
#豊川雄太
#濱田水輝
#泉柊椰
#藤井一志
#浦上仁騎
#磯崎麻玖
#ニューヨーク・レッドブルズ
#RBライプツィヒ

Jリーグの前後の記事

ページトップ