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「“はねトび”の伊藤ちゃんがバレーボール選手と結婚を決めた日」移住して10年…北陽・伊藤さおりが語る、売れっ子芸人からアスリート妻になるまで
posted2024/12/05 11:03
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Tadashi Hosoda
お笑いコンビ・北陽の伊藤さおりさん(50歳)。『はねるのトびら』などに出演し、人気芸人となる一方で、2010年に男子バレーボール選手の篠田歩さんと結婚。その後、40歳で第一子を出産し、現在は育児とお仕事の両立に奮闘している。芸人からアスリート妻へのステージチェンジ、その軌跡を聞いた。〈NumberWebアスリート結婚特集・インタビュー全3回の1回目/第2回、第3回につづく〉
芸人で、アスリートの妻。
北陽の“伊藤ちゃん”こと伊藤さおりさんの静岡暮らしも11年目に突入。その年に誕生した娘も、8月で10歳になった。
「今の子たちはテレビよりもYouTubeを見ているから、私がテレビに出ていると言ってもよくわかっていないんです。そもそも今はそんなに出ているわけじゃないから、『昔は芸人としてこんなこともしていたけど、今はお母さんだよ』って。娘からすれば、ふーん、っていう感じだと思うし、そもそも身近にはテレビで見るようなバレーボール選手がいる環境ですから。むしろそっちのほうが贅沢ですよね」
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えくぼが印象的な穏やかな表情で「今はまだまだ子育てが優先」と語りながらも、50歳を迎えてからのほうが「やりたいことで溢れている」と笑う。
「もっと芸人のお仕事を増やして、ネタをやったりツアーをしたり、手づくりのものを売ろうとかやりたいことがいっぱいある。もうひと花咲かせたいなぁと思うし、学生時代の仲間やお笑い芸人、一緒にやろうよ、と声をかけてくれる人たちもいる。“仲間”がいることがつくづくありがたいです。私、一人じゃ何もできないタイプなので」
芸人であり、アスリートを支える妻、そして母。二足ならぬ三足のわらじを履く、異色の肩書きとも言うべき現在へとつながるスタートは、意外にも“体育会系”で過ごした日々だった。