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米航空機事故で犠牲になったフィギュア世界王者夫婦が一人息子に遺した“最後のメッセージ”…シシコワ&ナウモフの功績を振り返る 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2025/02/04 11:04

米航空機事故で犠牲になったフィギュア世界王者夫婦が一人息子に遺した“最後のメッセージ”…シシコワ&ナウモフの功績を振り返る<Number Web> photograph by AFLO

1月30日、航空機事故によって亡くなった元ペア世界チャンピオンのエフゲニア・シシコワさんとヴァジム・ナウモフさん

ナンシー・ケリガン「皆で一緒に起き上がっていく」

 米国フィギュアスケート協会が飛行機事故で選手たちを失ったのは、実は今回が初めてではない。今から64年前の1961年2月、プラハで開催予定だった世界選手権に向かう米国代表チームの乗った飛行機が、中継地のベルギーで墜落。代表選手18人、コーチなど関係者16人全員が犠牲になるという大惨事があった。そこから米国がフィギュアスケートコミュニティを建て直すのに、何年もかかったという。今回も多くの有望な若手選手、コーチたちを失った悲しみが癒えるまで、長い時間がかかるだろう。

 所属していたシシコワ&ナウモフコーチ夫妻を含む6名を失ったボストン・スケーティングクラブは事故後、数名の関係者が記者会見を行った。犠牲者になった子供たちと交流があったというリレハンメルオリンピック銀メダリストのナンシー・ケリガンは、「スケートコミュニティは狭いので、みんなが家族のようなもの。どう消化して良いのかわからない」と涙を流しながら、「アメリカは前にもこのような困難を乗り越えてきた」「スケーターなら誰でも、何度も転んでは起き上がるということを繰り返してきた。だから今、私たちもみんなで一緒に起き上がっていかなくてはなりません」と締めくくった。

 3月にはこのボストンで、世界選手権が開催される。犠牲者たちの冥福を、心から祈りたい。

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