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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「1656安打349HRの掛布雅之が選出だが」“イチローの師匠”に谷沢健一、三冠王ブーマーは…野球殿堂「記者が投票数使い切っていない」問題
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2025/01/21 06:01
エキスパート表彰で王貞治、原辰徳とともに写真に納まる掛布雅之(代表撮影)
「名球会」は野球殿堂とは無関係だが、数字的な線引きにはなっているはず。しかし打者の場合、候補資格のある55人(2000本安打52人、日米通算3人)のうち、殿堂入りしたのは25人(2000本安打23人、日米通算2人)しかいない。
投手の分業が進んで200勝は達成が至難の数字になったが、2000本安打はそうではない。そのために、打者の2000本安打は殿堂入りの「十分条件」ではなく「必要条件」、つまりMVPやタイトル、記録をいくつ持っているかがポイントになっている。
しかし一方でバースなど外国人選手は「別枠」としても、未達でも選出されるダブルスタンダードは釈然としない。
イチロー、岩瀬以外の候補者と同様に…
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野球選手にとって「殿堂入り」は、キャリアの最後を飾る重要な目標だ。筆者の考えでは、現役生活で一定の基準を満たした選手は殿堂入りすることとして、それに加えて掛布や田淵のように数字的に未達でも、目覚ましい活躍をした選手を選出すべきではないかと思う。
第1回で触れたイチロー、岩瀬仁紀以外の候補者と同様に――そうした客観性、公平性が必要だと思う。〈第1回「イチロー、岩瀬以外の問題点」編からつづく〉