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「1位は圧倒的にミトマなんだよ」ブライトンスタッフが明かす人気ランキング「彼はシャイだね」…三笘薫が1カ月半ぶりに記者に笑顔を見せた日「やっと入った…」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2025/01/19 17:00
1月16日、イプスウィッチ戦。約1カ月半ぶりとなるゴールを決めた三笘薫(27歳)
「勝たないといけない相手でしたし、順位も相当下がってきたので、自分たちは勝つしかないというところまでいっていた。連戦でここを勝たないと難しいとこもあったので、しっかりと勝ち切れてよかった。僕自身も結果を求められていたので、 チームの勝利が最優先ですけど、チャンスがあれば決めないといけないシーンはこれまでもたくさんあった。今日は結果を出せてよかったなと思います」
そして今回の得点で、プレミアリーグでの得点数を14にのばした。この結果、2015~19年までレスターに在籍した岡崎慎司の日本人最多レコードに並び、三笘はまたひとつ大きな記録を打ち立てた。しかし三笘は「遅いぐらい」とピシャリ。貪欲にゴールを増やしたいと語った。
「長く戦っていれば、そういうところも見えてくると思いますけど、ほんとにそこは気にしていない。どんどんチームのために点を決めないといけない。現段階でもっと増やしていないといけなかったと思うので、(記録到達は)遅いぐらいかなと思ってます」
三笘「彼にアシストがついて良かった」
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今一度、得点場面を振り返ると、ポイントは2つあった。一つ目は、三笘の動き出しだった。
チームが右サイドから崩しに入った時点で、三笘は持ち場の左サイドにまだ陣取っていた。しかし、守備的MFのヤシン・アヤリが右サイドのポケット(=ゴールエリア脇)に入ると、三笘はゴール中央に猛突進。マット・オライリーからラストパスが入り、三笘は右足でゴールに流し込んだ。「アヤリがボールを持ったところで、三笘選手は左サイドから中央に猛ダッシュしました。自分で『勝負』と思ったからなのか、それとも決まり事としてあったのか」と聞くと、三笘は次のように説明した。
「いつもならファーサイドで待つところでしたけど、相手が守備で引く感じがあって、エッジボックス(=ペナルティエリアの端)のところがちょっと空いてくるとの分析もありました。なので、マイナス(=ボールホルダーより後ろ側)に動いた方がいいかなと。自然と動いた感じです」
三笘の言葉には少し説明が必要だろう。
ブライトンが崩しに入ると、相手は守備ラインをさらに下げるとの分析結果を事前に知らされていたという。相手が守備ラインを下げれば当然、下がった分だけ前方にスペースが生まれる。こうした情報を頭に入れていた三笘は、状況を察知し、左サイドからゴール前のペナルティスポット付近に飛び込み、得点につなげた。