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「オオタニは40本塁打30盗塁が基準では」米国人ドジャース番記者が開幕前に…大谷翔平は“予想以上”だった「ベッツを上回るためには過去の…」
posted2024/12/27 17:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
開幕予想で多かった「40本塁打、打率.280台」
<証言1>
まずは40本塁打、100打点、20~30盗塁といったあたりが基準になるとは思う。
(フアン・トリビオ/Number1092号 2024年3月7日発売)
◇解説◇
2023年12月、メジャーリーグのストーブリーグで最もホットなトピックとなったのは、ロサンゼルス・エンゼルスからFAとなった大谷翔平の新天地だった。ブルージェイズの本拠トロントに訪れた(のちに本人が否定)などの報道が過熱した末、現地12月14日にドジャース入団会見を行った。日本円にして10年約1015億円という超大型契約を含めて、大きな話題となった。
メジャー30球団の中でも屈指の名門球団で、打者専念となる大谷はどのような成績を残すのか。ドジャースファンだけでなく、日米の野球ファンや取材関係者にとっても気になるポイントだったのは間違いない。そんな中で杉浦大介記者が開幕前のキャンプにて現地記者に直撃している。
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そのうちの1人である「MLB.com」のドジャース担当記者であるフアン・トリビオ氏が目標にすべきと話したのが、冒頭に取り上げた数字だった。さらにそのほかの記者に聞いても、異口同音だったのは「40本塁打」だった。
「54本塁打59盗塁」の成績を残すスター性
そこに基準が置かれたのは、エンゼルス時代の大谷の打撃成績を踏まえれば自然なものだろう。
〈エンゼルス時代:大谷の打撃成績〉
18年:打率.285 22本塁打61打点10盗塁 OPS.925
19年:打率.286 18本塁打62打点12盗塁 OPS.848
20年:打率.190 7本塁打24打点7盗塁 OPS.657※60試合の短縮シーズン
21年:打率.257 46本塁打100打点26盗塁 OPS.965
22年:打率.273 34本塁打95打点11盗塁 OPS.875
23年:打率.304 44本塁打95打点20盗塁 OPS.1.066
すでにシーズン2度の40本塁打到達を成し遂げていて、ドジャースでは「MVPトリオ」を形成することになるムーキー・ベッツやフレディ・フリーマンが打順の前後に構える。そのため勝負されるケースが増えて、ホームラン数は伸びるのでは……という見立てだったのだろう。