酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
イチロー“日米W殿堂”濃厚だけでなく…「三冠王や2000安打2人」「三浦大輔172勝、ドジャース石井一久は3年36勝」イチロー世代の成績がスゴい
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2024/12/04 18:00
引退後も野球に対して真摯に向き合うイチロー。彼らの世代は名選手ばかりだ
松中は2000本安打こそ未達だったが、2004年に平成唯一の三冠王。それも含め本塁打王2回、打点王3回、首位打者2回。MVP2回。清水隆行は、ドラフト3位で入団。FAで大物選手が続々と加わる当時の巨人で、生え抜きで外野のポジションを得て最多安打1回を獲得した。
なおイチローはNPBの安打数では5位だ。しかし通算打率.353は驚異的。以前にも記したが、NPBにおける通算打率ランキングは「4000打数以上」で、ランキングのトップにその名はない。
礒部公一は2004年の「球界再編」時の近鉄の選手会長。自身は楽天に移籍した。小坂誠は1997年の新人王。遊撃守備の名手としてゴールデングラブ4回。ここまでの7人が1000本安打を記録している。坪井智哉は1998年、新人王を川上憲伸らと競り合い、新人王にはなれなかったが会長特別表彰。巧打快足の外野手だった。高木大成は慶應義塾大からドラフト1位で西武に。捕手だが一塁守備でゴールデングラブ2回を獲得した。
このほかにも松商学園時代エースとして甲子園で活躍し、プロ入り後は外野守備の名手として活躍した上田佳範、大捕手・野村克也の子息である野村克則、沖縄水産時代には甲子園の準優勝投手で、決勝戦で骨折し、プロでは外野手としてプレーした大野倫などもこの世代だ。
投手でも三浦大輔、石井一久、黒木知宏が
続いては投手を見ていこう。勝利数10傑にセーブ上位である。
三浦大輔(73年12月25日)1992-2016大洋-横浜-DeNA
535登172勝184敗0S0H 3276回 率3.60
石井一久(73年9月9日)1992-2013ヤクルト-西武
419登143勝103敗1S4H 2153.1回 率3.63
門倉健(73年7月29日)1996-2008中日-近鉄-横浜-巨人
302登76勝82敗10S2H 1276回 率4.36
黒木知宏(73年12月13日)1995-2007ロッテ
199登76勝68敗1S0H 1208.2回 率3.43
川越英隆(73年6月8日)1999-2011オリックス-ロッテ
298登54勝76敗0S16H 1215.1回 率4.10
薮田安彦(73年6月19日)1996-2013ロッテ
520登48勝72敗67S112H 1009.1回 率3.81
岡本晃(73年5月3日)1996-2005近鉄-オリックス
271登39勝42敗28S0H 698回 率3.73
C.ミラバル(73年4月24日)2000-2005日本ハム
180登39勝38敗37S0H 600.2回 率4.32
三井浩二(73年9月15日)2001-2009西武
282登36勝20敗1S54H 568回 率4.45
谷中真二(73年5月15日) 1997-2010西武-阪神-オリックス-楽天-西武
243登21勝25敗0S2H 502回 率4.55
M.クルーン(73年4月2日)2005-2010横浜-巨人
304登14勝18敗177S19H 305.1回 率2.68
ハマの番長、三浦は25シーズンにわたって投げ続けた。通算では負け越しているが、強いチームであれば200勝に迫ったのではないか。最優秀防御率1回。石井一久は奪三振率の高い左腕、彼も最優秀防御率1回。門倉は193cmの大型右腕で奪三振王1回を獲得している。