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プロ野球PRESSBACK NUMBER
実は和田毅じゃなかった?…本当の“最後の松坂世代”は今季もドイツリーグで8勝を挙げていた!「久しぶりに野球をしっかりやれた1年でした」
posted2024/12/05 17:28
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph by
AFLO
「新しい世界を見たい」と2017年にNPBを離れた後、翌年にアメリカでプレーして以降、メキシコ、そしてドイツとプレーする国を単年で変えていた久保康友が、今年は去年に続いてドイツでプレーしていた。
「昨年、ドイツを離れるとき、監督から来年も来てくれと言われていて、声を掛けてもらえるのなら頑張ろうと思って、今年もドイツに行きました。(今年も声を掛けられたのは)自分が試合前から走ったり、普段の練習もマメにやっているところを見て“日本人はよく練習する”という認識があるみたいで。自分が練習をしている姿を選手らに見せて、何か影響があればという監督の狙いもあったみたいです。
基本的に、向こうでは『能力は持って生まれたもの』という認識が強いので、努力することは敬遠しがちなんです。でも、去年僕が黙々と練習する姿を見て、監督が選手たちに『あれだけ頑張れば結果を残せるんだぞ』って言っていたみたいで。選手が刺激されてチームの雰囲気が変わったらしいです」
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監督からすると、久保は“選手たちの鑑”と認識されていたようだ。ただ、チーム側からさらに来年も……と強く言えるような高待遇があるわけでもなく、今秋にチームを離れる時は強く引き留められることもなかったという。
今年44歳の「松坂世代」だが…リーグ2位となる8勝
今季の成績は8勝3敗だった。昨季はリーグで最多勝を挙げたが、今季の勝利数はリーグで2番目だったという。では、最多勝を挙げたピッチャーは誰だったのか。
「3月に侍ジャパンと欧州代表の試合で先発したピッチャーで、(マーカス・)ゾルバッハです。アメリカでマイナーも含めて14年間プレーしていて、ドイツ出身です。向こうは9勝したうえにチーム(ボン・キャピタルズ)もドイツの北地区のリーグでは断トツで強いんです。アメリカでプレーしていただけあって、スピードは常時90マイルくらい出ていて、コントロールもいいし、スライダーも良かったです。身長は190cmくらいあります」