ロッテには2人の好投手がいる。黒木知宏は力投派タイプの右腕で「エースのジョニー」と言われた。肩の故障に泣き、キャリア後半は厳しい登板が続いた。薮田安彦はMLBも経験したリリーバーで、最多ホールドポイント1回。

　外国人投手も多士済々。ミラバルは2003年に16勝したスタミナのある先発投手。クルーンは、横浜から巨人へ、100マイル（161キロ）超の剛速球で打者をねじ伏せるクローザーだった。

イチロー以外にもMLBに挑戦した3人は誰？

　イチローだけでなく、MLBに挑戦した選手がいたのもこの世代からだろう。

イチロー（マリナーズ、ヤンキース、マーリンズ、マリナーズ）
3089安117本509盗 率.311

中村紀洋（ドジャース）
5安0本0盗 率.128

石井一久（ドジャース、メッツ）
39勝34敗0S 率4.44

薮田安彦（ロイヤルズ）
3勝4敗0S 率7.14

ドジャース時代の石井一久　©Kazuaki Nishiyama

　石井はドジャースの3シーズンで計36勝を挙げている。このほか坪井智哉、門倉健らがマイナーリーグや米独立リーグに挑戦している。イチローは「当確」としても、両リーグでMVPの小笠原道大、平成唯一の三冠王である松中信彦も殿堂入りの資格があるのではないか。

　また三浦大輔は日本一監督になったが、指導者としての今後の活躍いかんでは、星野仙一同様、「選手時代の成績と監督の成績の合わせ技」で殿堂入りもあるだろう。以前記した「松坂世代」などとともに、プロ野球の歴史を今後も作っていく存在と言える。

〈プロ野球と各世代：つづく〉