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ブライトン三笘薫27歳、3ゴール目のウラ側「非常に嫌なサッカーをしてくる」菅原由勢24歳から笑顔が消え…“三笘vs菅原”、現地記者が聞いた「ミトマの怖さ」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2024/12/02 17:48
11月29日ブライトン対サウサンプトン。ともに先発し、マッチアップした三笘薫(27歳)と菅原由勢(24歳)
「薫君に対して、もっとコンタクトする必要があった。自分の課題を突きつけられた。いくら良い守備、良い攻撃ができても、あの場面のように一瞬でやられてしまうのがプレミアリーグ。あのチャンスをモノにするのがブライトンの強さであり、薫君のクオリティの高さだと思います。
僕自身、まだまだ改善しないといけない。あの場面を止めるようにならないとプレミアでは生き残れない。同時に、こういう舞台でしっかり結果を残し続ける薫君に尊敬の念を抱きました」
「逆に余裕がありすぎて…」
2人のマッチアップは、得点場面だけではなかった。前半7分にはブライトンがカウンター攻撃を仕掛け、縦パスのカバーに入った菅原がトラップでいったん止めた。だが、背後から忍び寄った三笘がボールを奪い、そのままシュート──。決定的なチャンスだったが、シュートはゴール右にそれた。三笘としては決定機を逃すことになったが、菅原にとってはまさに命拾いとなった。
三笘は「ああいう形でボールを奪うのは得意ですが、逆にちょっと余裕がありすぎて、シュートが引っかかってしまった。しっかり決めないといけない」と反省の言葉を述べた。
一方の菅原は、試合全体を通して、詰めの甘さが出てしまったと分析する。前半44分に質の高いクロスから決定機を呼び込む場面もあったが、「まだまだ隙のある部分が僕にはある。もっともっと突き詰めていかないといけない」と守備の課題を語り、さらなる成長を誓った。
険しい表情で「非常に嫌なサッカーをしてくる」
今回の取材で最も印象に残ったのは、菅原から見た「三笘の怖さ」についてだった。
菅原とのマッチアップについて問われた三笘は、「楽しかったです。彼も相当タイトに来ていたので、なかなか1対1で仕掛けるシーンがなかったですけど、もっと行ってもよかった」とコメント。そこで筆者はこう尋ねてみた。「菅原選手とは日本代表の練習でも対峙している。よく知っているからこそ難しいのか、それともやりやすいのか」と。三笘はこう答えた。
「由勢は1対1が強い。しっかりと組んだ時は素晴らしい守備を持ってますが、 それでもオフザボールのところが苦手かなと思ってたので、そこで勝負しようと思ってました」
まったく同じ質問を、今度は菅原にぶつけてみた。相手をよく知っているからこそ難しいのか、それともやりやすいのか。菅原は、「いや」と前置きしてから、質問に対して少し角度を変えて答えた。