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「箱根駅伝は杓子定規では通用しない」立教大“予選会トップ”“全日本シード獲得”に続くサプライズへ、選考レースを終えて「腕の見せ所」とは?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2024/12/03 11:00
エースと目される馬場賢人(3年)はMARCH対抗戦4組に登場
中西が故障から徐々に回復している中、チームは箱根予選会をトップで通過し、全日本大学駅伝では7位という結果を残した。
「もう悔しさ、9割です。そのメンバーに入れないというのもそうですし、自分が足踏みしている中、選手ひとりひとりがすごく成長していました。今は弱気にならず、日々、みんなの背中を追うんじゃなくて、追い越すつもりで練習しています。最後の箱根になるので、最後まで諦めない気持ちで粘って付いて行こうと思っています」
中西の箱根の希望区間は、10区だ。100回大会でアンカーを務めた関口絢太(SGH)は国学院久我山高校の先輩に当たり、中西は昨年はダミーとして10区に入った。その時のゼッケンが手元にある。今回はゼッケンをつけて、関口のように安定感のある走りを見せたいという。
当落線上の選手に問われるもの
中西のようなポジションの選手は他チームにもいる。
ここから巻き返すのは大変だが、チャンスがないわけではない。選抜合宿でどこまでアピールできるか。諦めずに最後までファイトする姿勢が問われることになる。
中西は目標タイムに届かなかったが、結果を出した選手もいた。
「原田は今回、しっかりとまとめてくれたので、そこは箱根に繋がるかなと思います。あと、Cチームで練習していた木代(博也・2年)が5000m14分39秒64ですが、今回64分17秒で部内3位に入ってきました。そういう選手が少しずつ台頭してきているので、悲観はしていないんですけど……ただやはり、走った子には自信をつけさせてあげたかったなと思います」
高林監督は、少し肩を落として、そう言った。
MARCH対抗戦の目論見は
その1週間後、立教大はMARCH対抗戦に出場した。10000mのレースを4組に分かれて行い、大学毎に上位10名のタイムを合計し、順位を競う大会だ。立教大からは1組から4組まで、エースの馬場賢人(3年)ら全日本出走組も含めて11名が出走した。