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「箱根駅伝は杓子定規では通用しない」立教大“予選会トップ”“全日本シード獲得”に続くサプライズへ、選考レースを終えて「腕の見せ所」とは?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2024/12/03 11:00
エースと目される馬場賢人(3年)はMARCH対抗戦4組に登場
「北海道で10000mのタイムを出そうとして失敗したので、MARCHではそれぞれタイムが出ればと思っていますが、どうかなって感じですね」
ロードとトラック、シューズが変わる難しさ
高林監督が「どうかな」と懐疑的な見方をしていたのは、箱根のためにロード強化をしており、トラックを全然走っていなかったからだ。ロードでは厚底シューズで走るが、トラックではスパイクで走り、ロードとは異なるスピードが要求される。ロードからトラックのモードに戻して、すぐに走れるかというと、それほど簡単なことではない。
馬場は、4組目に出走し、中盤までいいペースで走っていた。だが、徐々に遅れ始め、青学大や中央大の背中を追う展開になった。
「もうめちゃくちゃキツかったです。28分30秒ぐらいを狙って、いけるところまでいこうと思って無理やり動かしていたんですけど、スパイクだと動かないですね。ただ、勝負はここじゃないですし、ロードでは走れると思っているので心配はしていないです」
馬場のタイムは28分58秒48で、想定よりも遅かったが、春先よりも最後に粘れたことを収穫にしていた。
上尾よりはよかった
高林監督も「全体的に上尾よりはよかった」とポジティブに捉えていた。
「上尾ハーフは、想定外の結果でしたが、今回は状態がそんなに良くない中でも粘って走ってくれましたし、伊藤(匠海・2年)が28分56秒で走ってくれて、上を突き上げてくれました。本音を言えばもうちょっとタイムをという気持ちがありますが、それぞれが悔しいとか何かを感じてくれればいいかなと思います」