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「自転車にヒョイとまたがって…“バーイ”」男子バレー新監督ロラン・ティリってどんな人? 親日家の60歳、選手も信頼「ティリさんは引き出しが多い」
posted2024/11/26 17:00
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Nanae Suzuki
日本男子バレーボールの躍進はまだ続く。4年後のロサンゼルス五輪でも、日本はまたメダルにチャレンジできる――。
次期監督は、そんな期待を抱かせてくれる指揮官だ。
11月25日、日本バレーボール協会は、男子日本代表の新監督にフランス出身のロラン・ティリ氏が内定したと発表した。今年のパリ五輪まで日本を引き上げてきたフィリップ・ブラン前監督のあとを引き継ぐ。
ティリ氏は2012年にフランス代表監督に就任すると、若手を育て上げてフランスを強豪に押し上げ、2021年の東京五輪で母国に初の金メダルをもたらした。その東京五輪を最後に代表監督を退いたが、彼が礎を築いたフランス代表は、パリ五輪で連覇を達成した。
一方でティリ氏は2020-21シーズンから5季に渡り大阪ブルテオン(昨季までパナソニックパンサーズ)の監督を務めている。
育成ができて、五輪で勝ち切った経験を持ち、しかも日本人選手や日本のバレー、文化を熟知している。ロサンゼルス五輪の予選を兼ねたアジア選手権が2026年に予定されており、2年もないことを考えると、これ以上の適任者はいないように思える。
低迷するフランス代表を再生
現役時代はフランス代表選手として1988年ソウル五輪、92年バルセロナ五輪に出場。引退後指導者となりクラブチームやチェコ代表の監督を務めたのち、2012年にフランス代表監督に就任した。当時フランスは低迷しており、08年北京、12年ロンドンと2大会連続で五輪出場を逃していた。
以前、ティリ氏は当時のフランス代表の様子をこう語っていた。