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「おめぇには関係ねぇんじゃねぇ?」“極悪女王”ダンプ松本がいま明かすヒールへの転身秘話「文句がスゴかったよ…妬みが半端ないよね」
text by
小佐野景浩Kagehiro Osano
photograph byTakuya Sugiyama / Essei Hara
posted2024/11/27 17:00
女子プロレス界のレジェンド・ダンプ松本がヒールの流儀を語った
「名前は選手コールの時に1回呼ばれるだけでしょ? 勝てば、勝ち名乗りでもう1回呼んでもらえるけど、ファンはそんなに覚えないんだよね。だったら目立つために金髪にしようと思って社長室に言いに行ったら“駄目だ、目立つことはやめろ!”って。当時は“ヒールは陰にいればいい、表に出てくるな”という風潮があったから、髪色を変えたら目立つっていう認識が社長にもあるってことだなと思って次の日に金髪にした。ダンプ松本になったんだから、今までの松本香とはまったく違うインパクトをつけなきゃいけないからね」
本名時代は、ヒールでもどこかユーモラスなイメージがあったが、改名と同時に金髪に変えてメイクも施した。覚醒しつつあったダンプがデビル軍団を離れるのは自然の流れだった。3月17日の桐生市体育館でマスクド・ユウと共に極悪同盟を名乗ったダンプはメイクも進化させる。
「最初は普通の化粧をしてたんだけど、汗で取れちゃうから、たまたま雑誌でハードロックバンドのKISSの写真を見て、これがいいんじゃないかと思って歌舞伎の人たちが使っている道具を買ってきてもらって化粧をしたの。まあ、身内の文句が凄かったよ(笑)。妬みが半端ないよね。出る杭は打てって感じでね。ダンプという名前に変える時だって、先輩に“そんな変な名前は嫌だって言いな!”って言われたしね、“おめぇには関係ねぇんじゃねぇ?”と思いながら“自分はこれでいいです”って」
24時間ヒールに徹した
マスクド・ユウ改め、素顔のクレーン・ユウとの極悪同盟で長与千種&ライオネス飛鳥のクラッシュ・ギャルズの敵役となったダンプはヒールであり続けることに神経を使った。日本人のヒールは難しく、最初は悪く見られても、徐々に人間性が垣間見えて“いい人”になってしまう。だからダンプは実家に帰ることも、友人と遊びに行くこともせず、24時間ヒールに徹した。
そのストイックさはユウとの関係に亀裂を生んでしまう。
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