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「大谷翔平が目の前に!」ワールドシリーズ現地観戦で感動…“日本人が知らない”ドジャースファンの優しさと野球愛「マツザカも凄かったね」
text by
AkiAki
photograph byMary DeCicco/Getty Images
posted2024/11/05 17:44
ワールドシリーズ第1戦前の大谷翔平。現地観戦で見た“日本人が知らない”ドジャースタジアムとファンの気質とは
ドジャースの練習が終わり、ヤンキースの練習が始まるころには、平日の夕方とは思えないぐらいの人が通路に殺到していた。ショップは全て行列しており、通路も東京ドームの巨人戦やWBC以上の大混雑。例えるなら朝の山手線各駅のようで、自席に向かうのも一苦労だった。
長蛇の列を抜けて2階へ向かうエスカレーター、螺旋階段をひたすら登り、7階へ。通路のない座席を抜けて辿り着いたのが、3塁側・最上段の最後列だった。選手は米粒ぐらいにしか見えないものの、最後列だけに風が吹き抜けてとても心地よかった。この席で780ドル(約11万7000円)。それでもワールドシリーズの熱気は十分に味わえるし、むしろグラウンドも観客も一望でき、球場全体の熱気を感じるには最高の席かもしれない。
この雰囲気を味わえるのは球場に足を運んだ5万2394人だけの特権だ。なおこの日はビリー・アイリッシュやジョン・レジェンド、ケンドリック・ラマー、クリス・プラット、ジェニファー・ローレンス、ジェイソン・ベイトマン、アシュトン・カッチャー、ジム・ハーパーなど歌手や俳優、スポーツ界などのセレブ達もいたらしい。
試合前のセレモニー、選手入場から国歌斉唱、上空には航空機が通過して花火が上がる。この時点で球場のボルテージも最高潮だ。試合を少し見たあと、このまま座って見ているのももったいないな、と買い物がてら球場内を散歩しつつ観戦することにした。〈このラインの内側なら立って観ていいよ〉と示されたバックネット裏や一塁側から、外野外にあるテラス席からは大型画面で観たり、と存分にドジャースタジアムの雰囲気を楽しんだ。
「来年トーキョーに行くよ」親愛なるドジャースファン
中でも格別だったのは……じつはライト側である。ドジャースファンとビールを飲みながら観戦できたのだ。
もしかすると、ワールドシリーズ制覇後にバスが燃えるなどのニュースがあったので――ドジャースファンの一部に「熱狂的」「怖い」といったイメージを持たれている方も多いと思う。しかし実際に話すと熱いチーム愛を持ちつつ、真摯なファンがほとんどだ。