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「オオタニが映ったらチャンネルを変えるよ」大谷翔平が消えた“エンゼルスの今”…40年超のエンゼルスファンが語った“怒り”「恋人を奪われた気持ちだ」
posted2024/10/25 17:27
text by
田中仰Aogu Tanaka
photograph by
Getty Images
大谷翔平が移籍した後、今季のエンゼルスは99敗を喫した。球団ワースト記録での最下位だ。そんな厳しい状況を番記者、そしてエンゼルスファンはどう見たのか。NumberWebの記者が現地アナハイムを訪ね、取材した「エンゼルスの今」。【全3回の中編/前編、後編も公開中】
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45年のエンゼルスファンが語った“怒り”
<エンゼルスファンの本心に俄然興味が湧いてきた。何人かにコンタクトを取ると、一人の熱烈なエンゼルスファンが取材を承諾してくれた。>
2004年からファンサイト「AngelsWin.com」を運営するチャック・リヒター氏(54歳)である。父の影響で少年時代からエンゼルスの虜になった、その道45年のファン。「私が話す言葉は長年のエンゼルスファンの総意と思ってもらって、まず間違いない」。どうやら、言いたいことが山ほど溜まっているようだ。
大谷がエンゼルスを去ってから1年が経った。今、「ドジャースのオオタニ」をどんな心境で見つめているのだろうか。
「私たちはオオタニを愛していた。なぜなら彼は2017年、ヤンキースでもジャイアンツでも、ほかのどの金持ちチームでもなく、私たちを選んでくれたからだ。その彼が、チームを去った。エンゼルスファンの99.9%を代表して私が言えるのは、移籍が決まったとき、とても落ち込んだ。悲しみ、落ち込み、苛立ち、そして怒り……。もちろん、怒りの矛先がオオタニに向いているわけではない。エンゼルスのオーナーシップに対してのものだ。そして最悪なことに、彼はドジャースに行ってしまったんだ。もし他のチームだったら彼に対する思いも違っただろう。でもオオタニは今、同じ町で青いユニフォームを着ている」
「オオタニが映ったらチャンネルを変える」
なぜそれほどまでにドジャースを敵視するのだろうか。エンゼルスが低迷している間、ドジャースが長く成功し続けている事実が大きいのか。