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日本代表vsオーストラリア「体調不良・遠藤航の代役、右サイドは?」予想スタメンより…得点源かつ“実は守備の課題”CKに記者が注目するワケ
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/10/15 06:01
オーストラリア戦、勝利すればW杯への視界は大きく開ける。その中でどうチームは課題を解決していくか
アジアカップのベトナム戦とバーレーン戦ではCKから2失点している。あの大会では、全失点のうち実に25%がCKからの失点だった。
そして、10月10日のサウジアラビア戦では2度、マークにつかない選手を作っている。
前半38分の場面では、相手がそれまでよりも1人多くペナルティーエリアに選手を送り込んできたことで、アイマン・ヤハヤをフリーにしてしまった。三笘薫は「(マークを)決めていないところでも、違う選手が入ってきたりするので、臨機応変に対応しないといけない」と警鐘を鳴らす。
より危機感を感じないといけないのは、後半1本目、63分の場面である。相手が前半のような工夫をしていない場面だったにもかかわらず、9番のフェラス・アルブリカンをフリーにしてしまった。このときは特定のマークを持たない伊東純也が上手く止めてくれたのだが……。
森保監督は結果よりもプロセスを大事にする監督だからこそ、相手に見逃してもらえた「結果」ではなく、ミスをした「プロセス」にアプローチする必要がある。カタールW杯後には名将クリスティアン・シュトライヒ(フライブルクで12シーズン指揮を執ったレジェンド)のもとを訪れ、選手のウィークポイントを厳しく指摘できる要因について聞いたという。その学びを活かして、選手に徹底させることが強く求められる。
体調不良の遠藤航に代わるボランチで予想されるのは…
肝心のスタメンだが、相手のロングボール対策で右サイドに伊東を起用し、堂安を右シャドーに回す可能性がある。体調不良で前日練習を欠場しした遠藤の出場は厳しいかもしれない。となれば、リーズではアンカーを任され、ボール奪取力も磨いている田中碧の抜擢もありそうだ。
田中は昨シーズンのブンデスリーガ2部のキッカー誌採点ランキングでは全フィールドプレーヤーのなかで5位。オーストラリア代表キャプテンで、2部で優勝したザンクト・パウリでボランチを務めたジャクソン・アーバインよりも上の成績だった。オーストラリアがロングボールを放り込んできて、日本が押し込む展開になったとしても、田中が通用しないことなどありえない。
一方、オーストラリアがどのような戦術や戦略で来るのかは、現時点ではまだ読めない。だからこそ、今回はCKに注目して試合前の予想を楽しんでみても良いかもしれない。
<日本代表特集:つづく>