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藤井聡太七冠が大逆転「永瀬拓矢九段の本音は衝撃的に重い…」観る将マンガ家、将棋界に感服「医師との二刀流、西山朋佳女流三冠もスゴい!」
posted2024/10/02 06:00
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
日本将棋連盟/Junsei Chida
ようやく暑さも一段落したここ最近ですが、盤上での戦いとドラマは秋の入り口を迎えてもヒートアップしています。先日の大激闘を含めて振り返っていきましょう!
1)藤井七冠の王座防衛と、永瀬九段の重い言葉
藤井聡太王座(竜王、名人、王位、棋王、王将、棋聖と七冠)に永瀬拓矢九段が挑んだ王座戦は、2年続けての衝撃的な結末でした。
〈第72期王座戦・日程と結果〉
第1局:9月4日@神奈川・元湯陣屋 藤井1勝
第2局:9月18日@名古屋マリオットアソシアホテル 藤井2勝
第3局:9月30日@ウェスティン都ホテル京都 藤井3勝
※藤井が初防衛
1年前、藤井八冠誕生なるかの中で、最後の牙城となった永瀬九段の戦いぶりにも将棋ファンを中心に大きな感動が集まったことは記憶に新しいですが、今期の王座戦は棋士の心情というものを考えさせられる番勝負となりました。
象徴的だったのが第3局、1分将棋での逆転劇です。
評価値・解説棋士の見立てともに「線んて優勢」で進んでいたはずの一局が大きく動いたのは、最終盤で藤井王座が9筋に放った香車での王手でした。
これは誰もが思わぬ一手かつ「正解は桂馬で受ける。歩で受けると形勢が逆転」というトラップだったらしく、解説を務めた中村太地八段と本田奎六段が「これは……なんだ?」「あ、詰めろじゃなくなっちゃうんだ、後手は!」と動揺するほどでした。そして永瀬九段が選んだ一手は……。藤井七冠の勝負術には驚かされるばかりで、5日から開幕する竜王戦でも佐々木勇気八段相手にどんな妖術を見せてくれるのでしょうか。
永瀬九段の言葉が…漫画のセリフでも見ないような痛烈さ
そして、永瀬九段です。
NumberWebに掲載された第2局後のインタビュー記事が、将棋ファンの中で大きな衝撃をもって拡散されました。詳細は実際に読んでいただくとして――衝撃的なコメントを一部引用させていただきます。