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「あれだけの大物が進塁打を…」大谷翔平の「54-59」を支えたムーキー・ベッツの献身…プレーオフ突破へ「心配事が多い」ドジャースのキーマンは?

posted2024/10/03 11:02

 
「あれだけの大物が進塁打を…」大谷翔平の「54-59」を支えたムーキー・ベッツの献身…プレーオフ突破へ「心配事が多い」ドジャースのキーマンは?<Number Web> photograph by Getty Images

高いレベルのプレーでドジャース打撃陣を牽引した大谷とベッツ

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五十嵐亮太

五十嵐亮太Ryota Igarashi

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 大谷翔平のドジャースが、3年連続でナ・リーグ西地区を制した。前人未到の「50-50」を達成したうえに「54−59」まで数字を伸ばし、驚異的な活躍を見せた大谷。その進化の秘密と、ドジャースのプレーオフに向けての課題は何かーー。
 NumberPREMIERの動画番組「Set Up Baseball」のホスト役でもお馴染みの五十嵐亮太氏が解説した。

 シーズンが始まる前の段階で「トリプルスリー」までは予想の範囲内でした。本塁打は当然、盗塁にしても1カ月に5個決めれば30には到達する。ところが蓋を開けてみれば史上初の「50-50」を達成し、最終的には「54-59」までその数字を伸ばした。もう彼にはやってできないことはないんじゃないか、と感じてしまいます。

毎年違う姿を見せてくれる大谷

 昨シーズンまでは投手との二刀流でしたから、怪我防止や、年間通して戦うための体力をキープするために走塁にはあまり力を注げない部分もあったと思います。その制限が外れて全力で取り組んだ結果だとは思いますが、それにしても余りにも凄すぎる。気が早い話ですが、来シーズン投手に戻った時に、今度はどんな姿を見せてくれるのか。今シーズンを経て打者として、投手として両方の感覚がアップデートされていると思うので、また違った大谷翔平が見られるのではないかと楽しみです。

 何ならその逆すら楽しみな選手ですよね。僕らは今、進化し続けていく姿を見ているわけですが、30歳を超えて年を重ねていった時にどんな風にアップデートしていくのだろう。パワーは衰えても違ったスタイルで打ち、抑えていく姿も見られるのだろうか。そんなことを想像するとやはり楽しいし、毎年違う姿を見せてくれて、尚且つ常に野球ファンを驚かせる、それこそが「大谷翔平」のスーパースターたる所以なのだと思います。

「59」盗塁の理由

 昨シーズンの本塁打王ですから、54本塁打という数字に大きな驚きはないと思いますが、59盗塁を予想した人はいなかったでしょう。そもそも彼はスピードスターというタイプではない。それでも盗塁を決められるのは、単純な足の速さに加えて盗塁技術が高いということに尽きると思います。

【次ページ】 見逃せないベッツの献身

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