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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「もっと極めたい」セッター関田誠大(30歳)はまだまだ燃え尽きていなかった…パリ五輪が新たな出発地点に「ジェイテクトで日本一に」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2024/09/30 11:08
感情をむき出しにして戦ったパリ五輪。セッター関田誠大(30歳)はさらなる成長を誓った
――あの時トスを上げたのって、関田選手でした?
「ハイボールでしたっけ? あーちょっと覚えてないんだよなー。覚えてないですね」
――高橋藍選手がトスを上げて、石川選手が打ちませんでした? 関田選手がトス上げました?
「あれ? ちょっと覚え……いろんなセットの終盤があったんで、ちょっと覚えてないですね」
――確か藍選手がトスを上げたと思うんですが。
「ああ本当ですか。で、(ブロック)タッチを取られてっていうことか」
うーん、それも違う。
――ええと、タッチを狙ったスパイクがアウトになって……。
「あ、そうだったっすか。へー。全然記憶がないですね。ごっちゃになってて。他のセットもデュースだったり、接戦だったじゃないですか。終盤まで。だからごっちゃになってますね」
インタビューのあと試合の映像を見直したが、やはり24-22の場面でトスを上げたのは高橋藍だった。
それほど目の前の1点に入り込んでいたのだろう。それに、大会中なら次の試合のために前の試合を見返すことはあるだろうが、あのイタリア戦で今年の代表活動は終わり。まだ振り返るフェーズでもないのだろう。
それならばと、“次”のことを聞かせてもらった。誰もが気になっている、今後の代表活動について。
「“挑戦”は繰り返していきたい」
「ロスに向けて、ですよね? ま、ちょっと長い目で見ていこうかなーとは思うんですけど。4年後は34とか35歳の年になるんで……自分としてもなかなか厳しい年齢かなとは思うんですけど、それでもこの大会(パリ五輪)を通じて、もっと上手くなりたいとか、もっと学ぶべきところがたくさんあるなと思ったので、また1年1年やってみて、どうかっていうとこですかね。
まだ、やる、やらないとはハッキリ言えないですけど、挑戦して、というのを繰り返していきたいなと思います。まずやってみて、その時の気持ちがどうか、自分自身に聞きながら、やりたいなと思います」