- #1
- #2
バレーボールPRESSBACK NUMBER
「14番を新人にわたすのか!」石川祐希は“スター軍団”ペルージャで歓迎されている? 現地記者が聞いた“バレーボールを愛する街”の本音
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byPA Images/AFLO
posted2024/09/28 11:05
スーペルコッパを制し、ペルージャの今季1個目のタイトル獲得に貢献した石川祐希
曰く「入団はウェルカム、背番号に異議あり」。「ペルージャにおける背番号14とは、2013年から通算8年間在籍し、2018年の初優勝時の立役者である(セルビア代表OP)アレクサンダル・アタナシエビッチの象徴」、「クラブは本来永久欠番とするべきだった14番をスクデット経験もない新人にわたすのか」といった異議の声だ。
すでにイタリア歴も長い石川が、これらの声を耳に入れなかったはずがない。彼はすぐにクラブにおける背番号14の意味を十分に理解した上で、自分の価値を証明するという趣旨の発言をしている。
広報も驚いた“イシカワ効果”
新しいサポーターたちの懐疑的な目は高い期待の裏返しだ。イタリア屈指のバレー熱を誇るペルージャの町を石川祐希がさらにヒートアップさせているのは、数字の上からも明らかだ。
彼の入団発表がされたのが5月14日だが、その日を境にクラブのSNSフォロワー数は爆発的に急増した。インスタグラムは23万人から28万5000人、Xでは1万5000人から3万1000人と倍増。
アクセスの最高記録を叩き出したのは、チームに合流したばかりの日本代表キャプテンをハリー・ポッターの箒に跨がらせた8月20日公開の動画だ。撮影30分、編集1時間で急ごしらえした企画にもかかわらず、再生回数は驚愕の124万回を記録した。
「おそらくイタリア・バレー界全体で見ても史上最多だろうね。アクセスは日本からだけじゃなくアジア全域からの数字もすごい。うちのクラブのグローバル化は他のクラブより抜きん出ている」と広報担当者は感嘆する。