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格闘技PRESSBACK NUMBER
平本蓮の“ドーピング疑惑”医師が「信じられない」と絶句した“ある行為”…検査結果はシロでも残る疑念「絶対飲んでると思われても仕方ない」
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2024/09/13 17:00
7月28日の『超RIZIN.3』で朝倉未来に勝利し、榊原信行CEOにベルトを授与される平本蓮。だが、その後SNS上で“ドーピング疑惑”が持ち上がった
「『絶対飲んでるよ』と思われても仕方ない」
朝倉vs.平本が組まれた7月28日の『超RIZIN.3』で王座戦以外にドーピング検査をした試合はあったのか。質問に対して、諫山部長はこう回答している。
「各大会ともだいたい3分の1くらいの選手に(検査を)行なっております。昨年のアゼルバイジャン大会に関してはチャンピオンシップ(ヴガール・ケラモフvs.鈴木千裕)だけでした」
見方を変えると、タイトルマッチ以外の検査結果は開示されていないということだ。その件に関して榊原CEOは「ひとつの検討事項」とした。
使用している薬物がチェックに引っかからないための行為──マスキングに対する質問も飛んだ。つまり検査日に禁止薬物が出ないようにしている可能性はなかったのか、ということだ。榊原CEOは「そんな簡単な話ではないと思う」と自らの見解を述べた。
「本当に科学的なチームを組んで、その日にピンポイントで禁止薬物を出なくする。僕は科学的な見地がある先生ではないけど、そのリスクを冒して一発勝負。賞金のかかるものであれば、いまのルールでもドーピングによってもし陽性が出ればファイトマネーの一部没収もあるし、当然勝利者フィーみたいなのはない。僕は『簡単にこれを飲んだら消える』というレベルの話ではないと聞いています」
これで疑惑は払拭されたのか。榊原CEOは苦しい胸の内を明かした。
「正直、『買ったけど飲まないって本当?』と思うのが人間だと思います。でも、決めたルールの中で裁くしかないのも現実です。今後、こういう疑惑を自分の中でも持ちたくないし、ウチの選手は真っ白と言い切りたい。平本選手に関していえば、買ったけど飲んだのか、飲まなかったのか、わからないじゃないですか。でも朝倉選手側の関係者からすると、むっちゃ怪しい。『絶対飲んでるよ』と思われても仕方ないと思います」
シロだと判定されても、疑惑が晴れることはない。重苦しい空気は格闘技界に停滞したままだ。今回の問題の本質、そして解決の糸口は、いったいどこにあるのだろうか。
<後編へ続く>