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格闘技PRESSBACK NUMBER
平本蓮の“ドーピング疑惑”医師が「信じられない」と絶句した“ある行為”…検査結果はシロでも残る疑念「絶対飲んでると思われても仕方ない」
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2024/09/13 17:00
7月28日の『超RIZIN.3』で朝倉未来に勝利し、榊原信行CEOにベルトを授与される平本蓮。だが、その後SNS上で“ドーピング疑惑”が持ち上がった
医師が「信じられない」と絶句した“ある行為”
かつて格闘技ブームを巻き起こしたPRIDEは、反社会勢力との付き合いを取り沙汰されたため地上波放送を打ち切られ、団体も消滅。格闘技界は“冬の時代”へと突入した。今回はドーピングによって、大きな危機に瀕している。だからこそ、団体側はあくまでフェアでオープンな姿勢を見せなければなるまい。
SNSを通じて誰もが厳しく突っ込んでくる世の中でもある。「検査結果を主催者が隠蔽、捏造するのではないか」という疑問に対して、諫山部長は冷静な口調で答えた。
「我々医療部のドクターは選手の健康、選手の生命を第一に考えます。主催者側とは独立した部門であります。もし主催者側が捏造するようなことがあれば、結果を最初に知る私たちは医療論理、アンチドーピングポリシー、公平性、スポーツマンシップに則り告発することになります」
さらに「尿検査ではなく、血液検査や毛髪検査をするべき」という世間の声に対しても、諫山部長は丁寧に返答した。
「現在WADA(世界アンチ・ドーピング機構)で検査を実施している検体の9割は尿検査です。2022年のデータでいえば、23万1313件のうち陽性だったのは381検体。陽性率は0.16%という結果が出ています。対して血液検査を行った件数は2万2708件。陽性だった検体数は13件で、0.05%と尿検査より低率でした。採尿による検査で十分に陽性者を判断できている。これがWADAの考え方です。ただ、WADAの検体数の推移を見ると、徐々に血液検体も増えているのが現状です。(中略)補足ですが、毛髪検査は覚醒剤検知等で用いるもので、全くWADAの検査項目に入っておりません」
会見で記者との質疑応答が進む中で、次々とショッキングな事実が明らかになった。9月2日の会見で、平本は信頼できるトレーナーから「ケガが治りやすい薬」を受け取り、自ら注射したことを明らかにしたが、それがどんな薬なのかまでは明かしていない。
そうした一連の行為についての質問が飛ぶと、諫山部長も「そのニュースは聞いている」としたうえで首を傾げた。
「日本では医師以外の注射行為はできないし、ちょっと信じられない話だと思っています」
――仮にそういった薬があるとしたら、それは何だと想像されますか?
「平本選手からサプリに関してのTUE(治療使用特例)申請はありませんので、想像することすら憚られるというか、ちょっとわかりません」