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「大谷翔平をねじ伏せた」サイ・ヤング賞左腕カイケルがロッテに加入…ど緊張の選手たちも一瞬で打ち解けた“粋な挨拶”と「ウニ大好き」意外な素顔
posted2024/09/05 11:03
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
Chiba Lotte Marines
サイ・ヤング賞投手がマリーンズに加わった。同賞を受賞した選手が日本のプロ野球チームでプレーをするのは史上3人目。その合流が発表されるとチームはざわつき、沸いた。
最初は戸惑いの空気も…
ダラス・カイケル。最初こそ36歳のスーパースターに対してどのように接したらいいのか戸惑いに似た空気があったが、左腕が見せた気さくな姿に、選手のみならずスタッフの誰もが、いつの間にか気軽に話しかけられるようになった。
「ダラスと呼んでくれ! オレはチームが勝つためにここに来た」
ロッカールームでの最初の挨拶は、そんな言葉から始まった。続けてニヤリと笑いながら「お寿司と勝つことが大好きです」とユーモアたっぷりのトークを展開すると、場は笑いに包まれた。こうしてカイケルはすぐにチームに溶け込んでいった。ちなみにカイケルはウニが大好きだ。
小島は積極的にアタック
誰もが伝説の投手と野球談議を交わしたがった。そんな中、同じ左腕としてずっと憧れだったと言っていた小島和哉投手は積極的にコミュニケーションをとった。8月23日からの京セラドーム大阪でのバファローズ3連戦の選手食堂では同じテーブルで食事をしながら会話をしている光景が見られた。
そして小島がブルペンで投球練習を始めると、マウンドの後ろにはカイケルの姿があった。その後、8月27日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)で7回無失点の好投で9勝目を掴んだ小島は「カイケルさんにチェンジアップを教えてもらって、それをさっそく使いました。今までもチェンジアップはあったけど、今までより奥行きを感じる。腕の振りもボクのチェンジアップよりも振れる感じがした」と手ごたえを口にした。