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「え!長谷部誠がコーチ!?」伊東純也・三笘薫復帰よりザワついた日本代表会見「森保監督が要望…伏線は2年前のドイツ遠征」電撃就任ウラ側
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/08/30 18:55
2022年9月、カタールW杯を前にしたドイツ遠征。当時チームに同行した長谷部誠が2年後、森保一監督の下で日本代表コーチとなることに
当時の長谷部は現役選手としてCLにも出場するような立場だったが、代表チームに加わり、チームの活動をサポートした。1試合目のアメリカ戦が終わった翌日までチームに同行したのだが、合宿中に長谷部が選手の前で話をする機会があった。
そこで、長友佑都が長谷部にこう聞いたという。
「どうしたら、長谷部さんみたいに息の長いキャリアを送れるのですか?」
そこで長谷部はこう返した。
「みんな本当に長くプレーしたいと考えているの? 長く現役生活を送ることが目標ではないでしょう? サッカー選手にはそれぞれ価値観があるわけだから、一瞬の輝きを求める選手もいれば、長くプレーしたいと思う選手もいる。価値観は人それぞれだよ」
現代表では長谷部が長く背負ってきた17番を背負っている田中碧は、この長谷部の話に感銘を受けたことを後に明かしている。そう考えると、2年前の出来事が今回の長谷部コーチ就任の伏線になったと言っても大げさではないかもしれない。
なお、そんなエピソードを今年6月のインタビュー時に長谷部について聞いたところ、こんな答えが返ってきた。
「田中碧だって、今はドイツ2部のチームに所属していますけど、周りの選手と比べる必要は全くないと思うんですよね。大事なのは自分の信じる道を進んでいくことじゃないですかね」
そんな田中がイングランド2部所属の名門リーズへの移籍が決まったのだから、何とも感慨深い。
選手にも大きい長谷部の存在感と“継続的コーチ”
長谷部はドイツに渡ってから4つのタイトルを手にして、移籍市場の酸いも甘いも経験した。代表選手としてもW杯3大会でキャプテンマークを巻き、代表の通算出場試合数も114試合で歴代7位だ。彼の言葉が選手にとってダイレクトに響くこともあるだろう。
それは田中以外も、である。