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「え!長谷部誠がコーチ!?」伊東純也・三笘薫復帰よりザワついた日本代表会見「森保監督が要望…伏線は2年前のドイツ遠征」電撃就任ウラ側
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/08/30 18:55
2022年9月、カタールW杯を前にしたドイツ遠征。当時チームに同行した長谷部誠が2年後、森保一監督の下で日本代表コーチとなることに
今回は負傷で招集外となったバイエルンの伊藤洋輝は、昨シーズン長谷部と試合をした際、自分から頼むことはほとんどないというユニフォーム交換をお願いした。ヨーロッパカンファレンスリーグで対戦した町田浩樹はそれだけにとどまらず、試合後に記念撮影も求めている。
現在の代表選手にとっても、長谷部とはそういう存在なのだ。
現体制下では日本サッカー協会からロールモデルコーチに任命されている中村憲剛と内田篤人が昨年末に国内で行なわれた元日のタイ代表戦の直前合宿で、コーチを務めた。ただ、彼らは期間限定のA代表のコーチだった。それに対して、長谷部は継続的にコーチを務めている。森保監督の契約がある2026年の北中米W杯までは基本的には代表チームをサポートするプランだという。
クラブと代表との指導者の兼任という意味では、2006年ドイツW杯でオーストラリア代表を率いて日本から逆転勝利を奪ったフース・ヒディンクがPSVとオーストラリア代表監督を並行して務めたことがある。ただ、決して多くはない。
フランクフルトの方からも「一緒に…」と
今回の実現について山本TDはこう明かした。
「フランクフルトに在籍するコーチですので、そちらとの詳細な契約上の詰めもしないといけなかった。彼が現役を辞めた後、色々な準備をして、しっかりと形が整って、IW期間は来ていただけるということで。交渉の中で、フランクフルトの方からも『一緒に……』と、非常に好意的なコメントをいただきました。長谷部コーチもそうだし、日本のサポートをしたいということで、win-winの関係でこういうことが実現しました」
例の少ないケースが実現したのは、フランクフルト側の事情と長谷部がドイツで手にしてきたものと関係している。後篇ではその背景について考察していこう。
<つづく>