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「タクは特別に良かったね!」マドリーが慌てた浅野拓磨の俊足…“久保建英らの古巣”監督とファンが絶賛スペイン初戦をカメラマンは見た
posted2024/08/23 11:02
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
8月18日、ラ・リーガ開幕節の対レアル・マドリー戦、浅野拓磨がRCDマジョルカの先発メンバーとしてリーガデビューを果たした。
浅野といえばカタールW杯ドイツ戦でのゴールが真骨頂のように――大一番で想像以上の活躍を期待させる。
開幕戦の相手マドリーは、昨季リーガ優勝と共にCLも制覇している現欧州チャンピオンである。今季はPSGからフランス代表キリアン・エムバペを獲得し、さらに攻撃色を強めている。また守備の要には、浅野の件のゴールで直接の餌食となったとも言える、ドイツ代表アントニオ・ルディガーがいる。
浅野が特別なゴールを決める相手としてこれ以上はない。欧州サッカーを追いかけるカメラマンとして、そんな浅野への勝手な期待を胸に、地中海に浮かぶマジョルカ島へ向かった。
エムバペ効果はあるにせよ“浅野拓磨は持っている”
キックオフは遅く、現地時間で21時半。
この日の最高気温は32度だったが、20時半過ぎの日没から1時間ほど経つと25度ほどにはなっていたことを考えると妥当だろうか。
何度か訪れているスタジアムではあるが、この日のピッチサイドには見たことがないほどの、TVリポーターやTVカメラ、そしてそのカメラから伸びる長いケーブルが埋め尽くしていた。
残念ながら――これらは浅野のデビュー戦のためではなく、マドリーの開幕戦、そしてリーガデビューを果たすエムバペ効果によるものだった。
中にはDAZNの解説者として訪れた元マドリーMFグティの姿もあり、マジョルカファンからも熱い声援が飛んでいた。
マジョルカでのマドリー人気は高い。昨シーズン改築が終わったスタジアムが持つ最多観客数2万3244人は昨シーズンの対マドリー戦でマークしたもので、この日の観客数も2万3010人に達した。
エムバペ効果があるにせよ、最高に近いホームの雰囲気の中でデビューできることに、やはり浅野は“持っている”と再確認した。
マジョルカ監督「モヒカとともにタクが特別に良かった」
マドリーは週中のUEFAスーパーカップで、EL優勝のアタランタ相手に2-0と危なげなく勝利しており、同じベストメンバーで臨むマドリーに分があるのは明白だった。
しかし試合は1-1の引き分けで終わり、試合直後にはマジョルカの大善戦、そしてマドリーの停滞を嘆く報道が多くなされた。