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「名球会候補」ハイペース急浮上は田中将大200勝でも丸佳浩と浅村栄斗2000安打でもなく…「27歳で154セーブ」“あの外国人ピッチャー” 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byJIJI PRESS/Kiichi Matsumoto

posted2024/08/15 17:00

「名球会候補」ハイペース急浮上は田中将大200勝でも丸佳浩と浅村栄斗2000安打でもなく…「27歳で154セーブ」“あの外国人ピッチャー”<Number Web> photograph by JIJI PRESS/Kiichi Matsumoto

田中将大や丸佳浩の「名球会」資格達成に期待がかかる中で、候補として急浮上中の外国人クローザーとは?

 平野佳寿(オ)249S(2006-2024)40歳/7S M8S
 益田直也(ロ)236S(2012-2024)34歳/18S 
 山﨑康晃(De)231S(2015-2024)32歳/4S 
 増田達至(西)194S(2013-2024)36歳/0S 
 マルティネス(中)154S(2018-2024)27歳/31S

 今季のオリックスは序盤、平野のクローザーに固執して失った試合があった。中嶋聡監督は平野にNPB通算250セーブをつけさせたかったのかもしれないが、温情がアダになった形だ。ただ平野はMLBで8セーブを挙げているので、名球会資格はクリアしている。

 ロッテの益田は5月頃まで鈴木昭汰と併用されたが、今は立ち直った。来季には250セーブをクリアするのではないか。DeNA山﨑はこのところ中継ぎでの起用が多い。西武の増田ともどもクローザーに復帰できるかどうかという状況だ。

 これらのクローザーを大股で追い抜く勢いなのが、中日で抜群の安定感を見せるライデル・マルティネス。まだ27歳だから、あと4年ほどで250セーブに達する可能性がある。

「名球会」は、メンバーになることより「その数字をクリアする」ことが目標になっている。ベテラン選手の動向に注目したい。

週間記録セ:ヤクルト長岡が打撃開眼の予感

【2024年8月5日~8月12日 週間成績】
〈セ・リーグ〉
・今季成績
 広島100試54勝41敗5分 率.568 差--
 巨人105試55勝44敗6分 率.556 差1
 阪神106試53勝48敗5分 率.525 差4
 DeNA104試49勝53敗2分 率.480 差8.5
 ヤクルト103試43勝56敗4分 率.434 差13
 中日106試43勝56敗7分 率.434 差13

・17週目の成績
 巨人7試4勝2敗1分 率.667
 広島7試4勝2敗1分 率.667
 ヤクルト7試4勝3敗0分 率.571
 DeNA7試3勝3敗1分 率.500
 中日7試2勝4敗1分 率.333
 阪神7試2勝5敗0分 率.286

 ここへきて阪神のもたつきが目立つ。広島が着実に首位をキープしている。

〈打撃成績5傑〉※打撃の総合指標、RC=Runs Created順
 長岡秀樹(ヤ)27打14安3本7点 率.519 RC10.68
 梶原昂希(De)27打14安1本4点1盗 率.519 RC8.92
 坂倉将吾(広)28打12安2本5点 率.429 RC7.12
 細川成也(中)28打9安3本7点 率.321 RC6.24
 石川昂弥(中)27打10安1本4点 率.370 RC6.18

 打撃開眼した感のある長岡が大当たり。3本塁打は中日・細川と並ぶ1位。7打点も細川、ヤクルト村上と並ぶ1位。盗塁は巨人の吉川尚輝の3が最多だった。

〈投手成績5傑〉 ※リーグ防御率に基づくPR=Pitching Run順
 アドゥワ誠(広)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.05
 東克樹(De)1登9回 責0率0.00 PR3.05
 戸郷翔征(巨)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.05
 西勇輝(神)1登1敗7回 責0率0.00 PR2.37
 ジャクソン(De)1登1勝7回 責0.00 率0.00 PR2.37
 松木平優太(中)1登7回 責0.00 率0.00 PR2.37

 広島のアドゥワは8月6日の巨人戦でプロ初完封をマーク。DeNAの東も7日の中日戦で無失点、巨人の戸郷は8日の広島戦で完封。救援では巨人の大勢が2セーブ、ヤクルト田口麗斗が2ホールドを挙げた。

週間記録パ:山川、清宮の打棒が爆発している

〈パ・リーグ〉
・今季成績
 ソフトバンク102試66勝33敗3分 率.667 差--
 日本ハム102試53勝42敗7分 率.558 差11
 ロッテ103試54勝43敗6分 率.557 差11
 楽天101試48勝51敗2分 率.485 差18
 オリックス102試45勝54敗3分 率.455 差21
 西武102試29勝71敗2分 率.290 差37.5

・17週目の成績
 日本ハム6試6勝0敗0分 率1.000
 オリックス6試4勝2敗0分 率.667
 ソフトバンク6試4勝2敗0分 率.667
 ロッテ6試3勝3敗0分 率.500
 楽天6試1勝5敗0分 率.167
 西武6試0勝6敗0分 率.000

 西武は7連敗で、ついに勝率は.290にまで降下し、今季負け越しも決まった。日本ハムは6連勝を挙げた。

〈打撃成績5傑〉
 山川穂高(SB)25打10安4本10点0盗 率.400 RC8.23
 清宮幸太郎(日)24打10安3本10点0盗 率.417 RC8.19
 森友哉(オ)12打4安2本5点0盗 率.333 RC6.00
 藤岡裕大(ロ)17打6安1本3点0盗 率.353 RC5.48
 阿部寿樹(楽)15打6安1本4点0盗 率.400 RC4.96

 ソフトバンク山川は8日から4試合連続本塁打。本塁打、打点で独走態勢にはいりつつある。4本塁打はこの週当然の1位で、10打点も日本ハム清宮と並ぶトップタイだった。盗塁はオリックス来田涼斗、楽天の辰己涼介、小郷裕哉の2が最多だった。

〈投手成績5傑〉
 スチュワート・ジュニア(SB)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.98
 今井達也(西)1登1敗6.9回 責0率0.00 PR2.84
 種市篤暉(ロ)1登1勝9回 責1率1.00 PR2.83
 金村尚真(日)1登1勝9回 責1率1.00 PR2.83
 山﨑福也(日)1登6.1回 責0率0.00 PR2.69

 ロッテの種市は11日のオリックス戦で1失点完投。投球数はわずか96球だった。救援ではソフトバンク松本裕樹、日本ハム柳川大晟が3セーブ。オリックス古田島成龍が3ホールドを挙げた。

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