第4セットは序盤から競り合う展開となったが、アメリカに徐々に突き放され、19－25。敗れた日本は予選ラウンドの通算成績を1勝2敗でグループ3位となったが、他グループの3位の中で成績上位の2チームに入り、2大会連続の準々決勝進出を決めた。

　メダルを獲るための最低限の課題はクリアした。

　試合後、「自分が入って、いい意味で助け合いができながらプレーできた。いい雰囲気になったので、少なからず貢献はできたのかな」と大塚は謙遜していたが、この試合で日本に流れを引き寄せたのは、間違いなく大塚の働きかけであり、プレーだった。

チームを救ったと言っても過言ではない活躍だった大塚達宣　©︎Volleyball World

アメリカ戦でチーム最多18得点をマークした西田有志　©️Volleyball World

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　負ければ終わりの決勝トーナメントは、1試合、1試合が勝負になる。

「勝った方が強いチームということ。そこだけを考えて、最後の1点までチーム全員で取りにいきたい」と大塚がさらに気合いを入れれば、この日最多得点をマークした西田も、決勝トーナメントへ気持ちを新たにした。

「本当に予想しない結果での決勝トーナメント進出になりましたけど、これがオリンピック。プレッシャーがある中で、うまくいかないことが重なっても、こうしてリーグを勝ち抜いてきましたけど、ここからはいろいろ吹っ切ってやるしかないし、それが自分たちがやるべきプレーだと思う。チーム全員が支え合っていけば、一人一人、もっといいプレーも出てくると思います」

　52年ぶりの快挙達成へ向け、総力戦で。

　チームが掲げた金メダル獲得に向け、もう1つも負けることはできない。