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「エディー・ジョーンズのラグビー講義」がやはり面白かった…夏の代表5連戦“わずか1勝”でも楽観的なのはなぜ?「矢崎とは真剣に話し合った」
posted2024/07/25 17:24
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Kiichi Matsumoto
どうやら、会議室に集まった報道陣は暗い表情をしていたようだ。
第2期「エディー・ジャパン」にとって、初めてのテストシリーズの総括会見。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)は途中、こんな表現を使った。
「もし、先発メンバーのキャップ総数が500を超えていて、このような結果だったとしたら、いま、みなさんが浮かべているような表情に私もなるかもしれないし、悲観的にならざるを得ないでしょう。ただし、今回のチームの先発メンバーは200キャップ程度で、そのうちの87はリーチ(マイケル)のものです。このチームには伸びしろしかないと感じています」
1勝4敗「楽観的に捉えています」
今回の『リポビタンDチャレンジカップ』の5試合を振り返ってみよう。
6月22日 vsイングランド(国立)●17対52
6月29日 vsマオリABs(秩父宮)●10対36
7月 6日 vsマオリABs(豊田)○26対14
7月13日 vsジョージア(仙台)●23対25
7月21日 vsイタリア(札幌)●14対42
※:マオリABs戦はJAPAN XVとしての強化試合のため、キャップ対象外
会見で、ジョーンズHCはこのシリーズをこう総括した。
「タフなスタートになりました。私自身、結果にがっかりしていますが、矢崎(由高・早大2年)をはじめ若い選手たちが成長を見せてくれたこと、イングランド戦、イタリア戦では部分的にいい局面が見られました。そして、ジョージア戦のほとんどの局面ではいい形でラグビーが展開できました。結果は変わりません。それでも、方向性に関しては楽観的に捉えています」