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パリ五輪は逃したけど…劇的メジャー初優勝・古江彩佳24歳は何がスゴい? 記者が驚いた「あゆ熱唱」宮里藍に続く世界1位も夢じゃない理由
text by
田中宏治Koji Tanaka
photograph byShizuka Minami
posted2024/07/17 17:01
エビアン選手権・最終日最終ホールでイーグルを奪い、メジャー初制覇を達成した古江彩佳(24歳)
古江のゴルフは安定感抜群でボギーが少ないのが特徴。優勝したエビアンでも第3ラウンドの10番まではノーボギーで、4日間トータルでもボギーを4つに抑えた。ジュニア時代に芳浩さんから「せっかくバーディーを取っても次にボギーを打ったら意味がない」と言われたことが、現在のプレースタイルに繋がっている。
また、今季の米女子ツアーでは出場17試合で9回のトップ10フィニッシュを果たしている。これは世界ランク1位のネリー・コルダ(7回)を上回るツアートップの数字だ。これだけの安定したプレーを続けているうえで、バーディー数も今季ツアー最多の237個を記録。平均ストロークでも首位に立っており、ここまで優勝がなかったのが不思議なぐらいのスタッツだ。
両親が指導を頼んだ、あるシニアプロとは?
ここでコーチの話に戻ろう。両親がコーチを頼みに行ったことがあるプロとは、ツアー1勝の金山和雄だった。1勝はステーブルフォード方式で行われた1997年の「アコムインターナショナル」で挙げている。ステーブルフォード方式とは各ホールンのスコアをポイント化して争うもので、バーディーは2点、ボギーはマイナス1点とカウントされる。通常のストロークプレーなら芳浩さんの言葉通り、バーディーの後にボギーを打つとスコアは元に戻ってしまうが、この場合はプラス1点となる。
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もしも、金山の指導を受けていたら、今の安定感抜群の古江ではなく、ボギーも多いが、バーディーはもっと多い、また違った古江になっていたのではないか、そんな妄想も広がってくる。