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「これが坂本か…」打撃不振で登録抹消の巨人・坂本勇人35歳 “復活ミニキャンプ”で再生をかけた挑戦…ショート復帰プランを考えてもよい?
posted2024/07/08 17:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
SANKEI SHIMBUN
気温35度に迫る7月6日のジャイアンツ球場。猛暑の中で真っ黒のトレーニングウエアに身を包んだ巨人・坂本勇人内野手の“復活ミニキャンプ”は続いていた。
外野の芝生でアップを行うと腰に巻いたチューブを、後ろから引っ張ってもらって負荷をかけながらのダッシュ。上半身の勢いを使わないために、スティックを持った両手を頭上に掲げながら30mほどを繰り返す。
その後は球場脇の坂道を使って200mほどを3本、100mほどを2本とダッシュをこなすと、場所を室内練習場に移してバットを握った。打席の後ろにセットされたビデオ画面でフォームをチェックしながらじっくり1時間ほどの打ち込み。その後はノックを受けて、最後の仕上げの素振りまで約3時間。担当記者に聞くと、それでもいつもより軽めのメニューだったという。
「(阿部慎之助監督は)リフレッシュをしてくれと言ってくれていますけど、自分的にはリフレッシュというよりもう一回、ちゃんと見つめ直して、正直、何をどうしていいかは、何も正解が見つかっていない。難しいところですけど、今までやってきた中で経験は人よりあると思う。何をしたらいいかなと思いながらトレーニングコーチとかと話して、やらないといけない」
打撃不振から6月26日に一軍登録を抹消され、一夜明けた27日からジャイアンツ球場で始まった“復活ミニキャンプ”。その初日に坂本はこう語って下半身を中心にした身体の再構築と打撃の再チェックという作業に取り組んでいる。
無期限。自分自身で納得できる状態になったら自己申告で戻ってこい――これが阿部監督から伝えられた一軍復帰への条件だ。
「やることは全部、やりたいと思っています」
今年の12月で36歳。もちろんプレーヤーとしてはベテランの域に達している。それでもまだ老け込む歳でもないはずだ。現役最多の通算2375安打を放っている男の再生をかけた挑戦である。
そんな坂本について思うことがある。
坂本の「ショート復帰」プランを考えてもよいのでは…
復活最終オプションとして、古巣・ショートでの復帰というプランを考えてもいいのではないかということだ。