メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平の移籍後、“日本人記者が激減した”エンゼルスの本音「みんな、どこに行ったんだ?(笑)」 現地で感じた“大谷と元同僚の関係性”
posted2024/07/02 17:11
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph by
Getty Images
ドジャース大谷翔平投手(29)と古巣エンゼルスの間には、ほほ笑ましい光景が広がる。お互いの本拠地が高速道路(フリーウェイ)で結ばれていることから、フリーウェイ・シリーズと呼ばれる両軍の対決。6月21日からの2連戦で2戦連発を含む6打数3安打、4打点と活躍した。6年間在籍したエ軍では、最終年にリーグ本塁打王を獲得。古巣で毎年、進化を遂げてきた打撃力は健在だった。
真剣勝負となれば別だが、試合前は久々の再会を存分に楽しんでいるようだった。ウォーミングアップを開始すると、大谷がミッキーマウスのポーズでも話題になったミッキー・モニアック外野手(26)と握手し、胸を合わせて抱き合った。その後、自主トレをともにしたことがあるジョー・アデル外野手(25)、メジャー2年目のノーラン・シャヌエル内野手(22)、19年から5年間、ともに戦ったルイス・レンヒーフォ内野手(27)ら、続々と顔なじみの選手と笑顔であいさつを交わした。
「君たち(大勢の日本メディア)がいなくて寂しいよ」
2戦目の試合前、大谷は右肘のリハビリのためのキャッチボールを終えると、エ軍の選手たちが練習していた右翼フィールドへと向かった。前日の大谷との対戦で左肘を痛めたが、長年、仲良しでクラブハウスでも隣同士だったパトリック・サンドバル投手(27)、17番のレプリカユニホームを宝物にしているグリフィン・キャニング投手(28)ら盟友たちとしばらく談笑。すると、他選手はもちろん、トレーナーら球団スタッフも続々と集まり、青空の下で即席の“大谷を囲む会”のような雰囲気になった。
そんな和やかムードの余波は、日本メディアにも届く。現在エ軍のアシスタントコーチを務めるティム・バス氏は冗談交じりに「君たち(大勢の日本メディア)がいなくて寂しいよ。みんな一体、どこに行ったんだ?」と笑い、昨年までのにぎやかな様子を懐かしんだ。球団の広報部長は、数人の顔なじみの日本人記者を見つけると、「みんな元気かい? 会えてうれしいよ」と声をかけていた。