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「カマダのパレス移籍はほぼ間違いない」英国ベテラン記者が明かす…クリスタルパレスが鎌田大地を熱望する“内部事情”「開幕レギュラーの可能性もある」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2024/06/04 17:37
鎌田大地(27歳)。プレミアリーグ・クリスタルパレスへの移籍が“秒読み段階”と報じられた
「つまりオリーセ、エゼの代わりではなく、今のチームにはいないタイプのMFとして鎌田を見ている。クリスタルパレスをアップデートする存在、と考えているわけだ。鎌田が加わることで、攻撃に奥行きと深みが加わるだろう。
プレースピードが異様なほど速く、当たりも激しいプレミアリーグへの適応は一定の時間を要するはずだが、この点も大きな心配はしていない。何より大きいのはグラスナー監督の存在さ。49歳の指揮官は、鎌田の特性やプレースタイル、性格を熟知している。鎌田がチームにフィットする術を知っているだけに、最初はスムーズにいかなくてもいずれ時間が解決するように思う。
またオリーセには、フランスU-23代表としてパリ五輪に参加する可能性がある。22歳のオリーセがクラブに残留するとしても、五輪に参加すれば来季のチーム合流は遅れるだろう。そうなれば、来季のプレミア開幕時から鎌田をレギュラーとして稼働させるに違いない」
「じつはクリスタルパレスは選手層が薄い」
ファイフィールド記者の熱弁はさらに続く。「チーム状況を鑑みると、鎌田のような質の高い選手がクリスタルパレスに必要」と述べ、理由を次のように続けた。
「クリスタルパレスは、とにかく選手層が薄い。特にオリーセとエゼは代えが利かず、負傷離脱すると、極端にチームの力が落ちる。2人が残留したとしても、鎌田が加わることで戦力にバリエーションが生まれ、総合力は飛躍的に高まる。実際、インサイドMFのジェフリー・シュラップは31歳でキャリアの終わりが近づき、32歳のジョルダン・アイェウも本来はFWで創造性が足りない。鎌田が入れば、攻撃的MFのクオリティは一気に高まる。もちろんラツィオの終盤戦で輝いたように、セントラルMFでの起用も十分考えられる。
繰り返すが、グラスナー監督は鎌田を信頼している。この日本代表は、グラスナーが志向するHigh-Octane(精力的な)サッカーに必要な人材であり、間違いなくレギュラーとして稼働していくはずだ」
最後に…クリスタルパレスはどんなクラブ?
最後に、ロンドン南部に本拠地を置くクリスタルパレスの近況に触れておきたい。