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両親&弟は東大、自身は「偏差値70超の進学校→早大」へ…競泳“パリ五輪代表”松本信歩を育てた教育方針「勉強はやらされ感がありました(笑)」
posted2024/05/01 11:01
text by
山崎ダイDai Yamazaki
photograph by
AFLO
3月に行われた競泳パリ五輪代表選考会の200m個人メドレーで2位に入り、自身初となる大舞台の切符を獲得した早稲田大学4年の松本信歩選手(東京ドームスポーツ)。父母はともに東大卒で、弟も東大水泳部の3年生。自身も全国屈指の進学校から早大へと進学し、現在はスポーツビジネスを専攻する。かように「文武両道」を地で行く活躍を見せている松本選手だが、その原点はどこにあったのだろうか。<前後編の前編/後編を読む>
3月に行われた競泳のパリ五輪代表選考会、女子200m個人メドレー。
1泳法目のバタフライで、早大4年生の松本信歩(東京ドームスポーツ)は頭ひとつ分ほどのリードを得た。
ただ、そこからライバルたちの猛追がはじまる。続く背泳ぎで東京五輪個人メドレー2冠の大橋悠依(イトマン東進)に逆転される。3泳法目の平泳ぎに入ると、伸び盛りの17歳・成田実生(金町SC)にも肩を並べられた。戦前の予想通り、2つの代表枠を争って3つ巴の大熱戦。
それでも松本の見せ場はそこからだった。最後の自由形の50m。「意識して強化してきた」ラスト15mでギリギリまで粘り切り、2分9秒90の記録で大橋に次ぐ2位。パリ五輪の切符を手にした。
「しっかり代表権を取れたことは良かった」
当人は大一番のレースをこう振り返る。
「五輪選考会ということで、ものすごく緊張していて。今思えば、もうちょっと落ち着いてレースができたらもっとタイムが出たかなとも思うんですけど……でも、まずは代表権を取るということを目標にしていたので。最後、15mとかで競り負けることが多かったので、そこでしっかり代表権を取れたことは良かったと思います」
自身初となる五輪出場には「まだあまり実感はない」と笑う。
中高時代から世代のトップスイマーではあったが、大学入学後にもう一段階、急成長。一躍ハイレベルな日本の五輪代表争いに名を連ねていた。