- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
伊東純也は週刊誌報道後も好調だが…英国人記者が知る“女性問題ケース”その後「フランスなら問題ない。イングランドでは簡単じゃない」
posted2024/04/20 17:01
text by
イアン・ホーリーマンIan Holyman
photograph by
Daisuke Nakashima
伊東純也がアジアカップの途中に日本代表を離れた後、スタッド・ランスでの復帰戦の相手となったFCロリアンには、バンジャマン・メンディが所属している。現在31歳の日本代表右ウイングと、2018年W杯優勝時のフランス代表に名を連ねていた現在29歳の左サイドバックは、同じサイドで対峙した可能性もあったが、メンディは今夏に加入した新天地でコンディションが整わないため、ベンチにも入らなかった。
「容疑が晴れた今、問われるのはスポーツ面の功績だ」
伊東もメンディも、女性からほぼ同じケースで訴えられた選手だ。前者はフランスのスタッド・ランスに所属している時に、後者はイングランドのマンチェスター・シティに在籍している時に、それが明るみになった。
伊東はまだ刑事告訴されているだけで、検察官から起訴されているわけではないが、メンディは7件の強姦と1件の強姦未遂、1件の婦女暴行で起訴された。2021年8月にこれらが決定すると、シティはすぐに彼を出場停止処分に。選手側はすべての犯行を否定し、2度の裁判の末、およそ2年後に無罪となったが、シティはメンディとの契約が満了した2023年6月に彼を放出。このレフトバックが最後にシティでプレーしてから、685日が経過していた。これといった声明がなかったのは、時の流砂に選手と事件を埋もれさせようとしたかったからだろうか。
シティを離れた6日後、メンディはロリアンと2年契約を結び、フランスに戻ってきた。クラブは「容疑が晴れた今、問われるのはスポーツ面の功績だ」としている。ホームスタジアムの近くの壁画には、「ここにレイピストはいない。フットボールの世界には、明らかにされるべきことがもっとある」とメッセージが書かれている。
南野のモナコ同僚は身柄拘束→出所後に2ゴール
リーグ・アンにはそのほかにも、同じような疑いを持たれながらプレーしている選手がいる。
モナコの元フランス代表FWウィサム・ベン・ヤーデル――南野拓実のチームメートだ――は昨年8月、強姦、強姦未遂、婦女暴行の容疑でニースの検察官から起訴され、丸2日間、身柄を拘束された。選手側はすべての罪状を否定し、クラブも公式コメントこそ控えているものの、一貫して選手をサポートしている。