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大谷翔平と山本由伸の“幸福な関係性”…プホルス、トラウトから受け継いだ「頼れる兄貴ぶり」 ロッカーは隣同士、記念日には焼肉店でお祝いも
posted2024/04/16 17:10
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph by
Getty Images
4月6日、敵地リグリーフィールドでのカブス戦。4点リードの最終回、ドジャース大谷翔平選手(29)はベンチで山本由伸投手(25)と試合の行方を見つめていた。時折、笑みを浮かべながら、節目の時を待った。1点返されたが、守護神フィリップスが試合を締めた。山本のメジャー初勝利が決まった瞬間、大谷はすぐに右手を上げて喜び、ハイタッチの準備。少し遅れて山本が手を合わせた。
試合後のクラブハウスでは、ラテン系ミュージックとともに選手やチームスタッフ全員で大盛り上がり。洗濯用カートに乗せられ、ビールかけのシャワーで記念すべき初勝利を祝福された。お祝いを終え、着替えを済ませた大谷も明るく、うれしそうな表情だった。
ロッカールームは隣同士「話す機会は多い」
昨年オフ、自身がドジャース移籍を決断して以降、山本の移籍交渉からキャンプ中も「分からないことがあったら聞いてね」と、頼れる先輩としてサポート役となった。ロッカーは本拠地ドジャースタジアムや遠征先でも隣同士。アリゾナ州グレンデールのキャンプ初日、「日本語でコミュニケーション取りやすいのはありますけど、そこはチームメートの1人。ただ、ロッカーも隣なので、話す機会はもちろん多くなるとは思います。(山本は)1年目なので、分からないこととかあれば、僕の方が知っている部分もあると思うので、そういうところは一緒にやっていけたらと思います」と、穏やかな表情で言った。
6年前、エンゼルスでメジャー1年目を迎えた大谷は、マイク・トラウト外野手(32)や、通算703本塁打の大打者アルバート・プホルス氏(44)ら、“兄貴分”の選手達からアドバイスを受けてきた。日本時代とは調整法や、野球そのもののスタイルも違う。メジャーリーグで戦うためのイロハを学んだ。球団スタッフからもサポートされ、新しい環境で右も左も分からない中、プレーしやすい環境を整えてもらったことに、常に感謝があった。