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「本当に最後なので、もう1回だけ…」“ギャンブル依存症”水原容疑者の懇願、そのとき大谷翔平は…何故もう一歩踏み込まなかったのか?

posted2024/04/15 17:02

 
「本当に最後なので、もう1回だけ…」“ギャンブル依存症”水原容疑者の懇願、そのとき大谷翔平は…何故もう一歩踏み込まなかったのか?<Number Web> photograph by JIJI PRESS

銀行詐欺の疑いで訴追された水原一平容疑者(右)。米司法省の起訴状には「被害者はMLBのスター大谷翔平」と記されていた

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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JIJI PRESS

 ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者が銀行詐欺の疑いで訴追された。大谷選手の口座から本人に無断で1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正に送金していたという。37ページにも及ぶ起訴状には“驚きの事実”が記されていたーー。なぜ、米司法省はこれほど詳細かつ膨大な文書を迅速に公表したのか。起訴状から読み取れる水原氏の“驚きの言動”と大谷選手への影響を考察する。<全2回の後編/前編から読む>

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(前編の内容からの続き)

 大谷選手の口座に不正アクセスできたことが引き金になったのか、2022年以降は胴元と水原氏のやりとりは、さらに頻繁になる。起訴状には事実が淡々と書かれているのだが、それゆえに水原氏と胴元のテキストメッセージの生々しさ、異常さが浮き彫りになっている。2023年の5月、6月のやりとりは目を覆いたくなる内容だった。
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「500送れ」「1000送れ」という言葉が並ぶが、これは500ドル、1000ドルではなく、50万ドル(約7500万円)、100万ドル(約1億5000万円)を指し、彼らの金銭感覚が麻痺していることが窺える。

 水原氏は2021年12月から2024年1月まで1万9000回の賭博を行っているが、1日平均25回という計算になる。

 前述したように、支払いを迫られた水原氏の言動や行動に変化があったかは分からない。しかし起訴状に記載されている日程と試合結果を見比べると、ため息が出る。

 水原氏が胴元に500(50万ドル/約7500万円)送金した5月16日、17日のオリオールズ戦で大谷選手は無安打に終わっている。

 5月20日に胴元から6月1日までに少なくとも200万ドル(約3億円)を送金するようにとメッセージが届き、6月20日に水原氏が再び胴元に500(50万ドル/約7500万円)を送金したが、6月20日、21日のドジャース戦で大谷選手は無安打、先発した21日も負け投手になっている。

水原氏の懇願「本当にこれが最後なので、もう1回だけ…」

 支払い後に賭博サイトへのアクセスが可能になると、6月22日、23日、24日には胴元に賭け金の枠の引き上げを懇願している。

【次ページ】 水原氏の懇願「本当にこれが最後なので、もう1回だけ…」

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