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大谷翔平の一件は…「もはや『スポーツ界だけの話』ではない」会見に100人以上が集結 在米“非スポーツ部門”の記者が見た「大谷狂騒曲」のリアル 

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山崎ダイ

山崎ダイDai Yamazaki

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posted2024/03/30 17:02

大谷翔平の一件は…「もはや『スポーツ界だけの話』ではない」会見に100人以上が集結 在米“非スポーツ部門”の記者が見た「大谷狂騒曲」のリアル<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

アメリカではスポーツのフィールドを越えて注目される今回の事件。運動部以外の在米記者はこの騒動をどう捉えているのだろうか?

「大谷選手自身は高額契約のニュースなどで一般の人の間でも高い知名度があります。ただ、それとは対照的にそもそもアメリカでは昨今、バスケやアメフトに比べて野球のプレゼンス自体が落ちている。それもあって、今回の一件は『大谷選手の名前は知っているけど特に熱心なファンというわけではない』という関心層が圧倒的に多いんです。結果的にスポーツ選手というより『スターのスキャンダル』的な印象を持たれてしまっています」

 特に「MLBでは契約時に賭博に関与しないよう注意喚起をする」という話は一般的にも知られているので、スポーツ関係者の賭博への関与は印象が非常に悪いのだという。

「数百ドルの話ならともかく、特に今回は額が大きすぎますから。野球に詳しい人ならば大谷選手のキャラクターや水原通訳との関係性も分かっていますが、当然ほとんどはそうでない。その意味ではドジャースタジアム周辺で取材するのと、普通の街中で取材をするので受け止め方に大きな差が出ています」

西海岸と東海岸で微妙に異なる「温度差」

 また、同じアメリカでもドジャースのある西海岸と、ニューヨークやワシントンといった大都市のある東海岸では、今回の件の受け止め方も微妙な違いがあるのだという。

 現在、ワシントンDCで勤務する日本のブロック紙の政治部記者はこう言う。

「日本人コミュニティが大きい西海岸とでは、そもそも大谷選手の記事のバリューそのものが違います。ただ、だから『東海岸での報道が辛辣』かというと、そこまででもないような気がします。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト等を見ていると、大谷選手そのもののキャラクターというより、そこをフックに過去の野球賭博の問題や今後のスポーツ界がどこに向かうべきなのかといった大枠の話を論じているものが多い。そこが西海岸との違いかもしれません」

 畑違いの政治部であっても本件に関しては注意深く推移を見守っているという。

「土地柄、政治関係の話題が多いワシントンでも今回の事件は話題になっていますし、実際にそこへの反応を書く社も出てきています。結婚の時はほとんど話題になっていなかったので、ニュースとしてのバリューには大きな違いがありますね。大谷選手は知名度と人気があまりにも高く、こちらでもウーバーのドライバーとの間で話題になるくらいなので、すでに“所詮、スポーツの話”ではないのは間違いないです」

【次ページ】 現地メディアは「最終的には野球の成績次第」

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