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濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「外見と内面の乖離が(笑)」セクシー女優レスラー・ちゃんよたの“素顔”「筋トレだけではどうにもならない」プロレスの奥深さ《特別グラビア》
posted2024/03/04 11:01
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Takuya Sugiyama
筋トレYouTuberとして注目され、セクシー女優でもあるちゃんよたがプロレスラーとしてデビューしたのは、2021年9月のことだった。
それから2年が経って、逆転現象のようなことも起きている。さまざまな活動の中で“プロレスラーのちゃんよたが”と、これまでとは主語が入れ替わることが増えたのだ。それだけレスラーとしての存在感が大きくなっているということか。
昨年はすべての活動をいったん休止する休養期間を取った。真面目でのめり込むタイプだから、忙しさでトレーニングができないと「私の存在意義ってなんだろう」と悩んでしまう。「AVに出ている人間がプロレスのリングに上がるのか」という偏見もあったし、逆に「プロレスに専念したらもっと活躍できるのに」という応援の声にもジレンマを感じた。筋トレもAVもプロレスも好きでやっていることだ。
求めているのは「生き物としての強さ」。生きていくエネルギーのようなものだ。自分が求めるものと、他者が自分に求めるものはどうしたって合致しない。だから自分がやりたいことをやって、なりたい自分になるしかないと思った。
なにしろ「デカくなりたい」と筋トレに励む彼女にさえ「やせたらもっと可愛いのに」という声があるというのだ。
「謎の理論ですよね。その人はやせてる女性が好きなんでしょう(笑)。やせたらやせたで他の人に何か言われるんでしょうし……もう慣れちゃいましたね」
業界最大手・スターダムでも存在感を発揮
2月17日のスターダム後楽園ホール大会では、桜井まいと組んでNew Bloodタッグ王座に挑戦。敗れたものの観客の喝采を浴びた。女子プロレス業界最大の団体でも、確実に存在感を発揮したのだ。
桜井とはプライベートでも仲がいいそうだ。「病んでいた」休養期間中も食事に行った。
「プロレス界で唯一、悩みを打ち明けられる人です」
桜井はタレント業がうまくいかない時期にプロレスに出会った。大人になってからプロレスを知り、選手になったのだ。それはちゃんよたも同じ。子供の頃からの夢を叶えてレスラーになったわけではないから、プロレスというジャンルへの精神的な距離感が似ているのだろう。
「違うジャンルから来て、プロレスファンからいろいろ言われてきたのも似ていると思います」
タイトルマッチを経験したからか、今のちゃんよたは目標の一つとして「タイトル獲得」を挙げる。これまでは「強くなる」という大きな目標しか持っていなかったが「ベルトは自分が頑張ってきたことの証になる」と考えるようになった。